転校してきたのは人懐っこい赤髪の男の子でした。【あほの坂田。】

4.坂田くんは人気者 ページ5

次の日、学校へ行くと坂田くんはクラスのみんなに囲まれていた。

...人気者。

そんなに転入生ゲットしたいかね、なんて思いつつ、
呆れながら坂田くんの隣に座り、読書を始める。


「あ、西岡さん！おはよ！！」

と言われ、まさか話しかけられるなんて1ミリも思ってなかったので


「え？...あぁうん。おはよ。」


と微妙な返事を返すことになった。

...話す気はないと言ってるのに。


取り巻きたちはそんな私にイラッとしたのか、睨んできた。

なんでこんないい人と喋らないんだ、と。


その視線にはいつもと違う、「嫉妬」という感情が含まれていた。


「そういえば西岡さんってなんか好きな物とかないん？」

「え？」


いや、取り巻きと話せばいいじゃん...。


「え、やないの！すーきーなーもーのー」

「え、あー...読書、かな。」

「あー、今も読んでるしな！何読んでるん？」

「えと、これは...


「ね、それより坂田くん！関西ってどんなとこ？」

「え？あぁ、関西？関西はな〜...」


すると取り巻きのひとりがフッっとこちらを見て笑った。
勝ち誇ったように。


私はそれも気がつかないふりでやり過ごした。






いつもどうり学校はつまんない。

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