今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:5,872 hit
小｜中｜大
２個目 ページ2
#2
午後10時。
今日はデーゲームやったから早めに家には着いて、適当に飯でも食って。
やっとリビングでくつろげるかとでもいう時。
部屋に響いた軽やかなインターホン。
(.....こんな時間に誰だよ)
まぁ、答えなんて出ているんやけど。
もちろん腰は上げない。ドアを開いただけで、どうせ面倒くさいことに巻き込まれる。
アイツにはちょっと悪いけど、居留守とかいうやつを使用させてもらおうではないか。
手元のスマートフォンが光る。映しだされているのは、予想通りの人物から。
"開けてよ"の文字とめちゃくちゃ懇願している不細工な熊のスタンプ。
当然こっちも無視をして。
「......、」
それでも鳴り続けるそれ。
二度目。
三度目。
四度目。
「.....うるさ」
ドアを開けたのは五度目とほぼ同時。
俺もそこそこに大概だ。
「ちょっと既読無視とかやめてよ、西川くん」
またそんな屈託のない笑顔を向けやがって。
「どうしたん、」
「まぁ、ちょっと家に入れてよ」
「ふざけんな」
謎すぎる笑顔とはおさらば。
無言でドアを閉めてやる。
聞こえたのは情けないAの声やった。
*
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 38人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ななせ | 作成日時：2017年10月5日 21時
