一軍ヤンキーと陰キャちゃん その4

. ページ43

向「お！おかえり！笑」
岩「A、笑」
佐「Aちゃんの叫び声めちゃめちゃおもしろかった、笑」
深「ゾンビ見た時みたいな声だったもん、ぅぎぃやぁ！って、笑」

ふらつく足を必死に動かして無事生還。もうそんな言葉に反論する気力もななく。

「…ら、ラウールくんごめん、うるさかったよね、」
ラ「全然、めっちゃ楽しかったよ 笑」

ラウールくんが居なかったら多分気絶してたな…、
その後も気を使ってくれたのかわりと刺激が少ないものを選んでくれたりして、気を使いつつだんだん気持ちが解れていく。岩本くんコーヒーカップ回しすぎだしメリーゴーランドの目黒くんはリアル王子様みたいでした。

阿「Aちゃん、お化け屋敷は？」
「……、」
渡「おーおー逃げんな逃げんな 笑」
「ちょっと御手洗に…、」
目「さっき行ったのに？笑」
「う゛っ…」

みんなの足がお化け屋敷に向かうから回れ右したはずなのに渡辺くんに戻された。無念。お化け屋敷自体はまだ数回しか入ったことないのだけど(文化祭の時に入ったっけ)、何せ怖いものがとにかく苦手なので…、

岩「俺パス」
深「俺も」
渡「俺もやめとく」
「え！渡辺くん引き留めたのに！？」
渡「それとこれとは話が別」
「えぇ…」

そんな真っ直ぐな目で見ないでください。

向「俺もあかん」
ラ「俺も絶っっ対無理」
目「…俺も、」
「っえ、目黒くんも、？」

文化祭の時、そういえば得意じゃないのに行ってくれたことを思い出した。ボソッと呟いた目黒くんに申し訳なくなる。

佐「んじゃ俺と行こ〜！」
「ぅえっ、！？えっ、いやあの私もパスを…、」
宮「折角来たんだから楽しまないと勿体ないよ」
阿「俺も入るから行こ？笑」
「えっえっ、えぇ、ちょちょちょ、」

阿部くんジェットコースターは苦手そうだったけどお化け屋敷は平気なのか…、ルンルンとした足取りの佐久間くんは先頭を切って歩いて行って、宮舘くん阿部くんと一緒に着いていく。

「ぎぃやぁあ！！」
佐「ちょ、Aちゃん声、笑」
宮「こっち手持っとくから」
阿「出た、意外と抜け目のない舘様、笑」
「ひぃぃいいいっ、！」
佐「んにゃはは、これすごぉ！」

な、なんでそんな余裕なんだ…、ちゃんとお化け屋敷を"楽しんでいる"3人とは対照的に恐怖で叫びすぎて喉がカラカラになってまたもふらつく足取りで出た。

.→←遊園地

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す