sweet,sweet,sweet！

うきなすとおねえさん ページ11

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一人暮らしを始めて引っ越してきたこの街で、近所の二人の男の子と仲良くなった。


一人は浮所飛貴くん。いつも明るくて元気で、少しお調子者な所がかわいい。

もう一人は那須雄登くん。真面目で努力家で、ぶっきらぼうな所もあるけれど本当は優しい男の子。


性格は正反対の二人に見えるのに、二人ともびっくりするほど頭が良くて、同級生で血液型が同じで誕生日も近いらしい。

正反対なのに双子みたいなふたり。不思議なふたりだ。だから、このふたりが仲が良いのもなんとなく納得できる。





「Aちゃん！」


珍しく仕事が早く終わった週末、家までの道をのんびり歩いていたら後ろから声を掛けられた。


振り向けばテニスバッグを背負いながら、制服姿でぱたぱたと駆けてくる浮所くん。

浮所くんはいつも、私を見つけると犬みたいに一直線に走ってくるからとてもかわいい。



「浮所くん。こんにちは」

「こんにちは！お仕事終わり？お疲れさま！」

「うん、ありがとう。浮所くんも学校終わりだよね？お疲れ様」

「ありがとう」



ふへへ〜、と浮所くんはふにゃふにゃに眉を下げて笑った。夏になって少し日焼けしたのかな。半袖のシャツから伸びる腕は、年下の男の子なのにとてもたくましい。



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