▽ ページ8
・
以前、国際試合から帰国した際、空港で目立つのが苦手な私はジュナニの後ろに隠れていたのだが、それを面白がったジュナニが私が見えるように屈んだり左右に移動したりしてネット上で話題になったことがあった。
あの時は確か、"氷上のプリンスとプリンセスの微笑ましい瞬間"なんて見出しで動画にまとめられていた気がする。
-「なあ、その幼馴染ってジュンファンくんじゃないよな？」
「ない。第一ジュナニとはつい最近試合で会ってるから」
-「それもそやなー。でも日本でも人気なんだよ？ジュンファンくんとA」
「同い年ケミってやつでしょ？」
事実、シーズンオフにジュナニと私でCM撮影やバラエティ番組に呼ばれることは多い。韓国でお世話になっていたコーチが同じということもあり、長い関係から付き合っているのでは？なんて噂が出たこともある。
実際にはただの腐れ縁、恋愛関係を疑う声が出た時には私もジュナニも声を上げて笑ってしまったくらい、何にもない関係なのだけど。
-「Aってスケートが恋人ですって感じだったけど、そんな幼馴染がいたとはねぇ」
「いや、だからただの幼馴染だから」
-「ふーん。まあええけど。でも会えてないってだけで連絡はとってはるんやろ？」
「いや？」
-「…もしかして、連絡先知らんとか」
黙った私に「まってありえへん」と騒ぎ出す。「だって必要性がなかったし」と言えば、「そういう問題やないやろ！」と怒られた。
「だって3歳上だよ？韓国を離れた時向こうは高2で私は中2。私に構ってる暇なんてないよ」
-「はぁー。なんでそうなるんかな」
「それに、向こうも忙しそうだし」
・
▽→←▼Just talking to you makes my day.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 381人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：こはる | 作成日時：2024年2月11日 22時
