検索窓
今日:33 hit、昨日:35 hit、合計:26,279 hit

ページ25








オンニたちと話していると、前から男の人が2人歩いてくる。彼らはこちらを見ると「ヌナ!探したよ」と駆け寄った。ちらりと私を見て「その方は?」と言う彼の言葉からは警戒心が透けて見えた。




「チャニも知ってるやろ?フィギュアのAちゃん」




チャニ、と呼ばれた人の隣にいる男の子が「リノヒョンの…」と言うと「ああ!」と納得した顔をする。知り合いにリノなんて名前の人なんていたっけ?と考えていると、「僕がなんですか」と聞き覚えのある声が聞こえた。




「──っ!」




オッパ、と言いそうになって慌てて口を塞ぐ。目が泳いだのがオンニにバレたらしく、「あれ?知り合い?」なんて言われたものだから、「違いますよー」と誤魔化した。


いや、別にオンニたちに知られようと問題はないんだろうけど。オッパはそんな私を見て「幼馴染です」とさらりと言い放った。




「私の幼馴染にリノなんて名前の人はいなかったようなー」

「ミノとリノは同一人物ですよー。悪あがきはやめなよ、A」




目の前でにこにこと笑顔を浮かべるオッパは、1ミリも隠す気がなさそうだ。




「俺たちと先輩方しかいないんだから大丈夫だよ」

「…ここにはね。でも、どこで誰が聞いているか分からないんですよ。リノさん(・・・・)?」




敢えてリノさんと呼ぶと不機嫌そうに顔を顰めるオッパ。顔も知らない誰かが関係者Aになり、事実を捻じ曲げた作り話を記者に話すことだってあるんだよ。オッパはまだ知らない、いや、知らなくて良い話だけど。




「ふふっ、あはは!」

「ちょっとチャニ!」

「あー、ごめん!こんなリノ見たことなくて」




チャニ、さんは私たちのやり取りを見てひーひー言いながら笑っていた。サナオンニはそんな彼をバシッと叩くと、「Aの言うことも一理あるよね」と言う。


というか、オッパのせいで忘れてたけど、この人たちオッパと同じグループの人たちでは?挨拶も碌にしていないことに気づき、咄嗟に謝る。




「すみません。挨拶が遅れましたが────」

「俺の幼馴染(・・・)でフィギュアスケート選手のイ・Aです。で、こっちがリーダーのバンチャン、犬みたいなのがスンミン」

「ちょっと、」

「ヒョン、先輩方、PDニムが探してましたよ」




オッパの言葉に「チャニ!戻るよ!」と2人を連れて行くオンニ。去り際にオンニたちがニヤニヤしながらこちらを見ていたけど、気づかないふりをした。





▽→←▼ My heart beat quickly when I saw you.



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (98 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
381人がお気に入り
設定タグ:StrayKids , Leeknow , リノ   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:こはる | 作成日時:2024年2月11日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。