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『…翔くんなら、そういうと、思ってた。何としてでも俺を止めるって』
『………』
『…でも、無理。俺は翔くんがなんと言おうとも意思を覆さない』
『………』
『……いったい、嵐を休んでまで、あなたの執念を燃やすことって何？』
でも大野さんは言わない。頑固な人だから。そのことを翔ちゃんだってわかってるはず。
口は割らない人だって。
それにしても。
大野さんがそこまでやりたいことってなんだ……？
『……ごめん、言えない』
『………どうして』
『…ごめん、ほんとにごめん』
黙り込む２人。
翔ちゃんだってもうさすがに黙っていないだろう。
『…………勝手に行けばいいじゃないか』
翔ちゃんは抑えた低い声で。
俺はひやりと臆する。
………違う言い方があったんじゃないの？
大野さんにもきっと事情があるんだ。それを聞いたこの人は傷つくんじゃないの？
でも、翔ちゃんだってわかってるはずで。
まぁ翔ちゃんなりのプライドがあるんだろうけど。
『………それが翔くんの答えだね』
大野さんこ声は低くて影に篭ったような声。
なんだか、体がひやりとする。
でも、逆に少し悲しそうに呟いたようにも聞こえた。
誰かが机に何かを置いた音が。
それは小銭の音もしてて。
『……さようなら』
大野さんはそう告げて。
扉の開ける音がした。
………俺はこれで終わりか。
息を吐いてイヤホンを耳から取ろうとする。
これが翔ちゃんの後悔。
死ぬまで悔やんでいたこと。
だからこそ、……翔ちゃんはよかったの？
なんで謝らなかったんだろう。いや謝れなかった。大人としてのプライド的に。
イヤホンを取ろうとしたその直前。
『……………何やってんだ、俺』
なんだ。
……翔ちゃんもここできちんと後悔してんじゃん。
俺はイヤホンを外そうとする手を止めてその手を床へと垂らした。
『智くんに、謝らなきゃいけないのに……』
翔ちゃんの声は無残に部屋に響いた。
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秋桜(プロフ) - みさみささん» すごく好きっておっしゃって頂いてとても嬉しいです！ありがとうございます！ (2017年1月9日 21時) (
レス) id: e5616a094a (このIDを非表示/違反報告)
みさみさ - この話すごく好きです！続き楽しみにしています。 (2017年1月8日 15時) (レス) id: f0ffcf7b5f (このIDを非表示/違反報告)
秋桜(プロフ) - anashiさん» ありがとうございます！！更新を楽しみにして頂けるなんて……(>_<) 嬉しくて感激です！ (2017年1月8日 0時) (レス) id: e5616a094a (このIDを非表示/違反報告)
anashi(プロフ) - 更新楽しみにしてました！！
これからもがんばってください(｀∇´ゞ (2017年1月7日 14時) (携帯から) (レス) id: 1604a6bf29 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：秋桜 | 作成日時：2016年10月8日 18時
