嘘つきシンデレラ

シンデレラ46 ページ46

朝、いつのもように起きた。

いつものように静かな廊下。




最近起きてから廊下にどのぐらい人が通っているかを確認するのが癖になってしまった。


この癖が少し嫌だ。
いつまでこんなドキドキしながら生活しなければいけないのか
もう平穏な日々は戻ってこないのだろうか









……せっかく今日は静かな廊下なんだ、こんなネガティヴな事を考えるのは止めよう









顔を洗い、歯を磨き、服を着替え、髪を整え、自分の寝ていたベッドを整える。

習慣というより、もう慣れになってしまったこの一連の行動。
ここでの生活で、独り暮らしのビジョンが少し明確に見えてきた気がする。






気合を入れ、自分の部屋を出てジョンハンさんの部屋の前に立つ。
ノックをしても返事がないっていうのはもう安定になりつつある。
最初返事が返ってこなかった時は死んでるのかなって本気で思ってた









「入りますね〜」









スヤスヤと気持ちよさそうに眠るジョンハンさん。
そういえば、この人昨日熱出てたんだった。
今日起こさない方が良いのかな？…でも、取り敢えず起こして体調聞いたほうがいいよね


朝ご飯にも影響するだろうし









「ジョンハンさん〜？起きてください〜」



「ジョ〜ンハ〜ンさ〜ん！」



「ユン！ジョン！ハン！お！き！て！」









1ミリも動かない瞼に、体。
はあ……いや、まあ昨日熱あったし無理に起こしたくはないけど。流石にここまで起きないとは






ベッドの端に置いていた手を毛布の上に置く。
いつも揺さぶりながら大声を出して起こしてるけど、今日は止めておいた。
でも、やっぱり揺さぶった方が良いのかな




そう思い揺さぶろうと力を入れかけた時、ドアがバンと開く音がした








そこには息を切らしたユジンさんがいて







「あ、ユジンさん、ジョンハンさん起きないんですけど揺さぶっても良いですかね？昨日熱出てたから起こしにくくて……」




YJ「起きない……？」




「はい。大声出しても起きないんです。いつもなら「うるさ」って起きるのに」









勢い良く寝てるジョンハンさんに近づいて、頬に手を置いたユジンさん。









YJ「遅かったわね…………」









そんなユジンさんの言葉に心臓が小さく嫌な音を立てた

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