自 販 機 の 横

忘れた記憶 ページ48

翌日、ジフンからのメッセージに眠気が吹き飛んだ。


〈ごめん。俺昨日なんかした？〉


あんなに大変な思いして運んだのに…！！

なんだか意地悪したくなって、


〈さあ〉


と、とぼけると焦ってるのが分かる文が送られてきた。


画面が電話に切り替わり、相手の部分にはジフンの名前。


「もしも、」

WZ「おい、俺昨日何した？」

「……記憶ないの？」

WZ「…うん。飲みすぎた」

「あ、そうそうジフン、明日さ」

WZ「おい話逸らすな。…………って…は？」

「ん？何？どうしたの？ジフナ？」

WZ「じ、ジフンって、ジフナって……"ちゃん"どうした」

「昨日ジフンが"ちゃん"嫌だって言ったのに」

WZ「…俺が？そんなことを？」



ドッペルゲンガーとかじゃねえのか？夢じゃねえの？

そんな的はずれな事をポンポン言うジフン。
ああ〜、もう。昨日の無駄に高鳴った心を返せ！









「ワールドツアーなんでしょ？」

WZ「うん、そうだけど」

「頑張ってね。ジフン」

WZ「ははっ、おう。Aも活動頑張れよ。新曲楽しみにしてる」




じゃあ、という会話で終わった電話。

昨日の今日で若干緊張してたけど、案外普通だった。



意外な面が見れたってことで片付けよう。昨日の事は。








『オンニ〜！練習行きましょ〜』

「あ、うん！」






7ヶ月ぶりのカムバ。
ファンのみんなに良いものを届けなきゃ。

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