自 販 機 の 横

ドクドクとーWZー ページ42

いろいろな言葉は、

「ありがとうしか出てこないや……本当にありがとう。」

という言葉で幕を閉じた。


ソファーに放置されたヘッドフォン、カーソルがピコピコしてるディスプレイ、電源が入ったままのキーボード、

抱き締め合う俺とA。

何てカオスな空間だ。


でも、そんな冷静なこと考えられる程俺の頭に隙間は無くて。ずーっとポワポワしてる感じ。



「ありがとう。ジフンちゃん」
そう言ってポンポンと2回優しく叩かれた俺の背中。


手を離すA、同時に俺の手も離れて行く。



「あ、ねえ！昼ご飯買って来たから食べよう！」

「昼飯？」

「うん！」



ビニール袋から出された物達。



「俺トイレ行ってくる」

「あ、分かった。じゃあ、食べとくね」



部屋を出てトイレへと歩く。
手に残ってた体温も外に出ればすぐに消えてしまった。

トイレで手を洗うと本当に全て消えてしまった。



Aの体温はもう消えたのに、まだドクドク言ってる俺の心臓。

……女性とハグするなんて何年振りだよ……







作業室へ歩く中、一際ガヤガヤしてる箇所を見つけた。



作業室の近く、というかあれはもう作業室の前じゃね？

……人多すぎじゃないか？









.









トイレに行ってる間に何があったのか、

何故うちのメンバーがいるのか今の俺にはよく分からなかった。

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