自 販 機 の 横

お土産 ページ38

はい、お土産。と渡された日本のお土産はなかなか怖い物だった。



「なに…これ？」

WZ「鬼」

「いや、うん。見たらわかるけど」

WZ「秋田のなまはげっていう鬼のお面」

「うん……」



女子へのお土産で鬼のお面って……なんかなあ…嬉しいけど…チョイスがなあ…



「まあ…うん。ありがとう」

WZ「大事にしろよ」

「…はい。」



机に置いてあるコーヒーを飲むジフンちゃん。
あ、本当にこれだけなんだ、ってなっちゃったのは私だけの秘密。



「ねえねえ、」

WZ「ん？」

「ジフンちゃんが作業してる所見たい」

WZ「え？」



いいけど、つまんないよ？

了承を得たので私はソファーに座って眺める事にした。



カタカタと心地良いリズムでキーボードが打たれる。


…やばい、眠くなって来た。









.









WZ「おい、A」

「…ん、あれ私寝てた？」

WZ「ぐっすりな」

「今何時？」

WZ「7時」

「うわ、やば」





私がジフンちゃんの作業室で3時間程寝てしまったこの日から、私は作業室の常連となってしまった。









.









「あ、ボムジュさんこんにちは」

BM「お、今日も来てるね」

「お邪魔してます」



ボムジュさんとも仲良くなった。


私はたまにスマホゲームしたり、寝たり、出来た曲の感想を聞いたり。


邪魔しかしてないように自分でも思うけど、ジフンちゃんに「Aがいたら捗る」なんて照れながら言われちゃったら、もう来るしか無くなる。









この作業室に来るようになって1か月。







「ジフンちゃん」

WZ「ん？」

「そろそろ休憩したら？」

WZ「あともうちょっと」

「嘘つけ。それ絶対あと何時間かかかるじゃん」



良い所で休憩を入れさせるのが私の役目となった。

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