自 販 機 の 横

安堵と爽快感と ページ32

無事終えた10分弱のステージ。



デビュー1年半程の私達の為だけに10分も使ってもらうのは、番組が決まってからも、始まってからもなんだか申し訳なかった。


でも、観客席に座る私達のファン、他のグループのファンの方々の反応を見て、胸は安堵の色に包まれていった。



廊下で通り過ぎるプロデューサーさん達もスタッフさん達も皆「よかったよ」と声を掛けてくださる。



楽屋に戻った瞬間ワーキャーする私達。



『オンニ〜成功してよかったですぅ〜』


泣き始める妹達につられて私の視界も潤んできた。

ぐにゃりと曲がり始めた視界に、もう堪えられないものだと悟る。








わんわん泣いて泣いて泣きまくって、酷い顔だねって笑い合って。

泣いて笑って忙しい私達。




頑張ったねって皆のステージについて話していた時、1番感想を聞きたい人に聞けていない事に気付いた。


ジフンちゃん、どう思ったかな？


昨日、最後に背中を押してくれたのは、勇気を出させてくれたのは他の誰でもない、ジフンちゃんのお陰だ。



取り敢えずお礼を言わなきゃ。




皆で出演者が集まる控室に向かう最中、お礼の言葉を考えていた。









…ていうか、私最近ジフンちゃんにお礼ばっかり言ってる。

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