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Aがそう言うと目の前にいる1人のラートリー家の人がAのその言葉に頷いた。
｢その根津と呼ばれる者からの手紙とは別に、もし雄英高校に来てくれるのであれば特別待遇として特待生として入学することとすると来ているんだ。
入学式自体は既に終わってあるから、君には特待生として特別入学が少しズレてしまったということにするらしい｣
そうラートリー家の人が言うとAは静かに頷き、日本に行く準備をするために応接室から一礼して出ていった。
その日の夜、イザベラはAのことを妹弟達にしっかりと伝えた。
｢ラートリー家の方の推進で、Aには私と皆を含む食用児の代表として、ミネルヴァさんと同じこちらの世界の支援者の方がいる高校へ行くことになったわ｣
『また皆と離れることになってごめんね？』
Aがエマ達を含む妹弟達にそう謝ると、全員から全く同じ答えを貰った。
｢｢大丈夫！｣｣
｢だってこの世界に来てからいつも幸せだもん！｣
｢Aが居なくなるのは悲しいけど、寂しくなったら僕らが会いに行けばいいし、その逆もできるしさ！｣
全員からそれぞれそう言われたAは、目頭が熱くなってきて涙が溢れた。
｢A〜、泣かないで！｣
｢私たちのこともちゃんと伝えてね！｣
『うん！』
そんな会話をして翌日の朝、ラートリー家の人の持つプライベート･ジェットで日本に到着し、Aは車の中で雄英高校指定の制服に着替えた。
｢A、君の通う教室は雄英高校ヒーロー科･1年A組だ。
君が来る前にそこの担任の人には、君たちのことについて生徒に話すよう言ってもらっている｣
『そうすれば、私のこともみんなのことも知って貰うきっかけに繋がるから？』
Aがそうラートリー家の人に聞き返すと、その人物はひとつ頷いた。
｢そうだ、普通の授業で習う歴史だけじゃ、誰も君の言うことを信じてはくれないと感じたからね｣
『私のこともみんなのことも考えてくれてありがとう……向こうの世界も発展して、門が普通に開かれたらソンジュとムジカにもここに来て欲しいと思うよ』
Aはハウスを脱出してから初めて出会った仲良くなった鬼の2人組のことを思い出して言った。
｢きっとそんな日は近いはずさ……あそこにいるのが、雄英高校校長の根津と、君の担任になるイレイザー･ヘッドこと相澤消太先生だ｣
『この度は受け入れて下さりありがとうございます』
Aがそういい頭を下げると、2人は頭を上げるように言って逆にAに謝った。
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作者名：レナ | 作成日時：2024年1月24日 3時
