四百三十四話 ページ49
No side
《はくちょう》は、猛烈な高温にさらされ満月を超える明るさで輝き、やがて消滅した。
《はくちょう》本体は大気圏で燃え尽きる。その言葉通り、《はくちょう》は燃え尽きたのだ。
その頃危機管理センター内・災害対策本部では、出るはずのカプセルのパラシュートが出ないことで大騒ぎになっていた。
官房長官が総理大臣に破壊措置命令を出すよう求めるが、防衛大臣はそれをよしとしない。
高度から考えると、破壊できたとしても、隕石のように街に降り注ぐカプセルの破片が、カプセルが丸ごと警視庁ないしは関東県内に落下するより、はるかに被害が大きくなる可能性が高いと言うのだ。
よく考えればその通りだろう。
一か所に落ちるより、バラバラに何か所も落ちてしまっては、避難した人員までも巻き込む可能性があるのだから。
黒田兵衛はポケットからスマホを取り出すと会議室を出ていく。
黒田「高度3万メートルを通過した…ああ…わかった…ぬかるなよ…」
黒田は何か呟いたが、その場に誰もいなかったために、その言葉を聞き取れる人間は、その場にはいなかった。
一方その頃、降谷は通信していたワイヤレスイヤホンを切ると、「ふぅ…」と息をついた。
コ「安室さん！これでタイミング取れる？」
降「ああ…」
コナンがドローンのカメラ映像を表示したスマホを降谷に渡すと、降谷はコナンを見、コナンは降谷を見る。
互いの目を見て互いに頷き合うと、コナンは探偵団バッジの音声を聞いた。
光〔カプセルに近づきます！！〕
コ(頼んだぜ…オメーら…)
プラ図チック爆弾を掴んだドローンはどんどん上昇していく。
このままではぶつかってしまうと言う光彦に、あのドローンは近く物体を察知すると勝手に避けるシステムが搭載されてあるから大丈夫だと言う。
哀「みんな！！近付かないとカプセル飛んでるとこ見れないわよ！！」
これには効果抜群だったようで、一瞬揺らぎかけていた子供たちは再びドローンの操作に戻る。
降谷の持つ携帯には、今現在のドローンとカプセルの距離がリアルタイムで表示されている。
降谷はもう一つのスマホのダイヤルに番号を打ち込み、親指を近づける。
コナンに渡されたスマホと、光彦の持つドローンのコントローラーが、ピーッピーッ音を出す。
コナンのスマホに表示されたカーソルが、ぴったり重なった時、降谷は通話ボタンをタップした。
それと同時に爆発が起き、カプセルが飛んでいく。開かなかったパラシュートを開いて。
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神城マリア(プロフ) - 四百三十二話の次の話から三百○○話と三百になっていました。修正をお願いします (2020年4月13日 11時) (
レス) id: 72d54c6370 (このIDを非表示/違反報告)
スノーローズ(プロフ) - 神奈月貴利兎さん» いえいえ。読んでくれてありがとうございます。 (2020年3月18日 16時) (レス) id: 016474ca54 (このIDを非表示/違反報告)
神奈月貴利兎(プロフ) - スノーローズさん» すみません。指摘したつもりでは無かったんですが、、、。そういうことなんですね。ありがとうございます (2020年3月18日 16時) (レス) id: 34389c233b (このIDを非表示/違反報告)
スノーローズ(プロフ) - 神奈月貴利兎さん» ご指摘ありがとうございます。この作品の元ネタをくれた友人に確認をとりましたところ、一影さんは、組織の一環でポアロで仕事をしているという設定なので、トリプルフェイスで間違いないそうです。 (2020年3月18日 11時) (レス) id: 016474ca54 (このIDを非表示/違反報告)
スノーローズ(プロフ) - リカルファさん» ありがとうございます、治しておきます。 (2020年3月18日 10時) (レス) id: 016474ca54 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：スノーローズ x他1人 | 作成日時：2020年3月15日 16時
