怪盗の兄、公安、組織の一員…これ、トリプルフェイスか？Ⅷ (ページ46)

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三百八十三話ページ46

黒沼side

黒「何してんだあの子らは…」

買い出しの帰り、ケーキ屋の中に見知った顔を数名発見。
子供達だけで何やら手を出してお金とにらめっこしている。

元「コナンも早く出せよ…オメーのことだから金いっぱい持ってんだろ？」
コ「何でだよ…」

カツアゲかよ！！

コ「……あ、黒沼さん！！」

案の定名探偵に捕まった。
そのまままっすぐ帰ろうかと思ったが、まあ無理だろう。
笑顔を貼り付けると子供たちに向かった。

黒「や、やあ…何してたんだい？」
元「安室の兄ちゃんのケーキ崩した犯人見つけるんだ！！」
黒「え”…」

いや、しかし犯人は人(・・・・)なのだろうか。
何かシステムとか設備不良とかも考えられる気がするのだが。

黒「そ、そっか…ケーキでも買うのかい？」
歩「うん、でもお金が足りなくて…」
元「コナンはいくら持ってんだよ！！」
コ「だからこれだけだってぇ！！」

子供達のあまりの必死さに思わず笑ってしまった。

黒「どのケーキ？」
元「これだぞ！！」

確かに安室が作ったケーキに見た目は似ている。
かと言ってこの子たちも自分たちでどうにかしなければ気が済まないだらう。

黒「…すみません、このケーキ、一つお願いします」
コ「えｯ黒沼さん！？」

店の人に渡されたケーキを歩ちゃんに手渡す。
これで少しは気も治るだろう。多分。

コ「い、いいの？」
黒「うん、頑張って犯人見つけてね」
コ「あ、ありがとう…」

これからポアロに戻るというので、どうせ目的地は同じだし、一緒にポアロへ向かうことにした。

名探偵にはこの間図書館で目撃されているからあまり関わってるとどこかしらで露見しかねないから極力避けたいのだが、仕事だし、いたしかたあるまい。

ポアロに着くと早速買って来たケーキを食べる流れになった。

安「うーん、卵を多く使ったケーキの生地って…大体こんな色だけどねぇ…」
コ「クリームも、同じような量を同じように塗れば、見た目は似るよね？」
光「じゃあ、盗作じゃあないんですか？」
安「だと、思うけど？…いただきます」

盗作だと思ったからあんなに必死だったのか。
とは言えやはり味は全く別物だったらしい。

元「これで謎は解けたな…」
コ・黒((解けたか？))
元「あのケーキ屋さんのおっちゃんが、夜中に忍び込んで…安室の兄ちゃんのケーキを崩してんだよ！」
歩「あ！ここのケーキの方が美味しいから売れないように？」
コ(100%違うと思うけど…)

犯人は人じゃないと思うんだが。