怪盗の兄、公安、組織の一員…これ、トリプルフェイスか？Ⅷ (ページ42)

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三百七十九話ページ42

快斗side

兄貴のうまい誘導のおかげで何とか図書館の外へ脱出ができた俺は、図書館から少し離れた位置で、しばらく待機していた。

一影「帰るぞ」
快「さすが兄貴…意識の誘導が上手い…」
一影「見習えー」

いやいや無理がある。
兄貴の方は潜入捜査とかでこの手の作業には慣れているんだろう。

なんせあの名探偵とほぼ毎日のように顔を合わせているのだから、怪しい雰囲気を感じたらすぐに話題を切り替えなければならないし、兄貴の同期である降谷さんや松田さん、萩原さん、諸伏さん、伊達さんにも裏の裏でこんなことをしているなんて知られてはいけないのだ。

以前兄貴が大怪我をした問いに慌てて見舞いに来てくれたような人たちだから、仲だって相当いいはずだし、だからこそ兄貴は不用意に巻き込まないためにこうやって人を誘導させている。

兄貴が嘘をつく時の癖が、彼らにバレてしまっていたら、何かの拍子に全部露見してしまうかもしれないが、それでもあらゆる手を使って隠している。

それの真似をしようなんて、逆立ちしたってできない。

一影「今日鍋にしよう」
快「青子呼ぶ？」
一影「銀三さんも仕事終わったらくるみたいだし、うちに呼んでおこうか」

心なしか今日は楽しそうだ。
青子の家によるとすぐ青子にうちで鍋をするから来ないかと声をかけた。
鍋にするなら二人じゃどうせ食べきらなくて明日の朝ごはんも鍋、なんてこと普通にあるのだ。

青「お鍋！？食べたい！！」
快「んじゃ、いくか！」

家に入ると兄貴はすでに鍋の準備に取り掛かっていた。
夏なのに鍋にした理由を聞いたら、汗かいたほうが涼しくなるからだとか何とか言ってたけど、それは汗冷えと言うんじゃないのか。

一影「快斗ー！！鍋出して」
快「普通容器出してから作り始めないかな」

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次回からはアノ作品の導入です！！お楽しみに！！