怪盗の兄、公安、組織の一員…これ、トリプルフェイスか？Ⅷ (ページ17)

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三百五十五話ページ17

一影side

爆破事件が起きてしまったことで、早急に合同捜査本部が開設されることになってしまった。
一応赤井も来るらしい。顔隠して、いやそこまでするなら同僚に内容聞けばいいのでは？とも思ったのだが、FBI(向こう)の判断なのでこちらがどうこう言うわけにはいかないい。
俺たちだって人のこと言えないのだ。
風見と景の手配で、特別に捜査会議に参加させてもらえることにはなった。
が、書類上今は警察官ではないので本来なら参加なんてできないのだ。
って、降谷も割り切ってたのに…

降「…随分呑気なものだな、バレバレの状態で来るとは」

顔隠してるし、近くで見なきゃ、意識してなければ気づかないのだが、赤井は割とそのままの格好で捜査会議にきた。
噛みつかなきゃいいのに噛み付きに行くあたり、まあ気に食わないんだろうとは思う。

赤「そうカッカするな」
降「はあ？僕がいつカッカしたんですか」
諸・一影「｢今現在進行形でしてるよ…｣」
ｼﾞｮﾃﾞｨ (喧嘩しないで終われるのかしら…)

呆れ顔のジョディ捜査官を横目にお気持ち察しますとため息をついた。

爆破に使われたのはプラスチック爆弾の一種だった。

プラスチックなんて名前がついているが実際はプラスチックでできているわけではない。
この際その辺の説明は割愛するが、この手の爆弾の製造には専門的な知識を要し、材料も簡単に手に入る事はない為、素人に製造はまず無理。
万が一うまくできちゃった～なんて事になっても起爆用雷管が必要で、ただ着火しただけじゃ爆発しない。
こっちも作るには専門的な知識を要するから、まあ愉快犯とかそんな感じじゃないって事だ。

となるとやはり疑わしいのは例の脅迫文を送ってきた《depender》。
爆破されたのは著名人が集まっているパーティだったことから脅迫状にある”宴”が、このことだったと推測できる。

爆破事件で出た犠牲者は3名ほど、重症、または軽傷を負ったのも3名ほどだった。
その中には以前探偵として俺と降谷が依頼された女優もいた。

竹内美姫。最近になって名前がよく出るようになった女優で、彼女は爆破事件で軽傷を負った。
現在は病院で治療中らしい。
死傷者の中にいたのは男性が5名、西出昌大、高橋ジョー、手代木正、花柳漣、細山雄介。
実はこの五人最近色恋沙汰で大問題になった人たちばかりで、竹内美姫に言い寄っていたと噂のあった連中だった。
脅迫文にあった”色好みと言はるる五人”はおそらくこの五人のことだろう。