二百三十九話 潜入者に迫る危機 ページ50
カジノside
ジンたちが去った後、二人取り残された俺とキール。
正直もう死ぬんじゃないかと思うくらいには体力的にも限界だった。
港で海近くて寒いし、頭と肩から出血してるし。
ｷｰﾙ「カジノ、しっかりして、カジノ…」
ｶｼﾞﾉ「起きてます…」
何とか声をかけてもらうことで意識を保っているのでこのありさまだ。
ｷｰﾙ「わかってるわよ、気をしっかり保てって言ってるのよ」
ｶｼﾞﾉ「限界な人にそんなこと言うんですかぁ？」
ｷｰﾙ「…あなた、ひどい汗よ」
ｶｼﾞﾉ「止血できないから仕方ないじゃないですか」
弾丸は肩に埋まってるし、手当もしないで放置してたら、こうなることは予想済みだ。
無事帰っても絶対怒られる案件である。
ｷｰﾙ「…じゃあ、私がここに残るわ。…針金は…これね、手錠、外してあげるわ」
ｶｼﾞﾉ「何故ですか？」
ｷｰﾙ「あなた今自分がどんな顔色かわからないの？ものすごく悪いわよ、病院に行くなり何なりして、手当しなさい」
なぜそこまでするのやら。いわれずとも自分がやばいのはわかるが。
ｷｰﾙ「彼らが戻ってきたらうまく誤魔化してあげるわよ、その怪我じゃ倒れかねないから手当しに帰ったとかね」
ｶｼﾞﾉ「…恩に着ます」
ｷｰﾙ「恩に着てなくていいから、さっさと行きなさい」
いつの間にか手錠は外れていた。
立ち上がると若干のめまいを感じたが、これならまだ動けそうだ。
キールに礼を言ってから倉庫を飛び出すと肩に埋まっていた弾丸を抜く。激痛は伴うが、放置しているより幾分かましだ。
ジンに見つかったあたりの路地裏へ戻ると、自分のバイクは変わらずそこにあった。
一影「じゃあまあ、組織の邪魔でもしに行きますか」
バイクにまたがり、エンジンをかけると東都水族館に向けて出発した。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 189人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
スノーローズ(プロフ) - nanoka(*´∀｀)さん» おー！挑発の仕方が悪かった一影さんです。目が覚めたらそうこの中真っ暗でいつの間にか両サイドにバーボンとキールが... (2019年2月12日 18時) (
レス) id: 85727838a7 (このIDを非表示/違反報告)
nanoka(*´∀｀)(プロフ) - 確かにその挑発はダメだね、一影笑 一緒に頑張ろー← (2019年2月12日 18時) (レス) id: baf4e201be (このIDを非表示/違反報告)
スノーローズ(プロフ) - しろまるさん» 返信大変遅れて申し訳ないです。すみません、バイトやら学校やらでバタバタしておりまして、学校もそろそろ終わるので、そろそろ更新できるかと思います。お待ちいただけたら幸いです。 (2019年1月26日 19時) (レス) id: 85727838a7 (このIDを非表示/違反報告)
しろまる - おもしろいなーって思って読み進めていたら、ここまであっという間でした！いそがしいのでしょうか？またの更新楽しみにしてますね。 (2019年1月25日 1時) (レス) id: c9649c4db2 (このIDを非表示/違反報告)
みこ - 百九十ニ 「精子の声」→「制止の声」じゃないでしょうか？ 続き楽しみにしてます！ (2018年8月17日 18時) (レス) id: 3d83174dd8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：スノーローズ x他1人 | 作成日時：2018年8月3日 13時
