二百三十七話 潜入者に迫る危機 ページ48
カジノside
引き金にかけたジンの人差し指に力が入りかけた。その時だった。
ビシュッという音の後、頭上でかすかに金属の重なる音。
ふと顔を上げると火花が吊り下げられた本来の倉庫の照明の根本あたりで散っていた。
今ので照明を吊り下げていたコードがちぎれたようで、そのまま照明は真下にあった投光器を倒しながら床に落下した。
照明が落下して倒れた投光器はもはや役目をはたしていない。
倉庫が暗闇に包まれ、左から人の気配が消える。
ｼﾞﾝ「カジノ！キール、バーボン！…動くな！」
ジンはコこちらに銃口を向けているだろうが、おそらく手遅れだろう。
ベルモットが携帯のライトでこちらを照らす。
しかし案の定俺の左に降谷の姿はなかった。
ﾍﾞﾙﾓｯﾄ「バ、バーボンがいない！逃げたわ！」
ベルモットの声の直後、倉庫の扉が勢いよく開いた。
しかし今一瞬見えたのは…
ｼﾞﾝ「追え！」
果たしてあれは降谷だっただろうか。暗さに慣れすぎたこの目と、逆光も手伝って、その正体はわからなかった。
ベルモットがウォッカに続いて“誰か”を追いかけようとして立ち止まる。
ｼﾞﾝ「悪いな。キール、カジノ。ネズミの死骸を見せられなくて。だが寂しがることはない。じきにバーボンもお前らのもとへ送ってやる」
やっぱ殺す気満々じゃねえか。
降谷の外した手錠を床にたたきつけたジンはそういってこちらに銃口を向ける。
結局ＮＯＣですと白状しようがしなかろうが、こいつ殺すことしか考えてねぇ。
ﾍﾞﾙﾓｯﾄ「ジン！待って！」
入り口近くで耳に携帯を当てたベルモットがジンを制した。
ﾍﾞﾙﾓｯﾄ「撃ってはダメ！ラムからの命令よ！」
ジンはこちらを忌々しそうに見下ろす。
しかしラムからの命令とは、ＮＯＣリストが漏洩しているならば、なぜ制したのか。
ﾍﾞﾙﾓｯﾄ「キュラソーからメールが届いたそうよ…三人は関係なかったと…」
ｼﾞﾝ「記憶が戻ったのか？」
どうもおかしい。キュラソーがラムの腹心であることは周知のこと。
ならばなぜ、リストを盗んでおきながら嘘を教えるのか。
しかしこの流れに乗らない手はない。
ｷｰﾙ「どうやらこれで…私たちの疑いは晴れたようね…さっさとこの手錠を外してもらおうかしら…」
ｼﾞﾝ「チっ」
キールの言葉にベルモットは「ダメよ。」と言い放った。
ﾍﾞﾙﾓｯﾄ「ラムの命令には続きがある…届いたメールが本当にキュラソーが送ったものかどうか…確かめる必要があると」
待って！？
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スノーローズ(プロフ) - nanoka(*´∀｀)さん» おー！挑発の仕方が悪かった一影さんです。目が覚めたらそうこの中真っ暗でいつの間にか両サイドにバーボンとキールが... (2019年2月12日 18時) (
レス) id: 85727838a7 (このIDを非表示/違反報告)
nanoka(*´∀｀)(プロフ) - 確かにその挑発はダメだね、一影笑 一緒に頑張ろー← (2019年2月12日 18時) (レス) id: baf4e201be (このIDを非表示/違反報告)
スノーローズ(プロフ) - しろまるさん» 返信大変遅れて申し訳ないです。すみません、バイトやら学校やらでバタバタしておりまして、学校もそろそろ終わるので、そろそろ更新できるかと思います。お待ちいただけたら幸いです。 (2019年1月26日 19時) (レス) id: 85727838a7 (このIDを非表示/違反報告)
しろまる - おもしろいなーって思って読み進めていたら、ここまであっという間でした！いそがしいのでしょうか？またの更新楽しみにしてますね。 (2019年1月25日 1時) (レス) id: c9649c4db2 (このIDを非表示/違反報告)
みこ - 百九十ニ 「精子の声」→「制止の声」じゃないでしょうか？ 続き楽しみにしてます！ (2018年8月17日 18時) (レス) id: 3d83174dd8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：スノーローズ x他1人 | 作成日時：2018年8月3日 13時
