トリップ少女は名探偵 (ページ18)

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嫌悪感と安堵感ページ18

sideKoyuki

コ「へぇ、この家なんだね」
狐優紀「うん、明日からは多分学校行けると思う、荷物が片付けば……」

何か知らないが、神が勝手に転校手続きしてやがった。“P.S.”だって。知らんがな。

昴「狐優紀ちゃんは夕飯は食べたんですか？」
狐優紀「ううん、まだだよ？これから食べる！」
コ「それでサンドウィッチ買ってたの？」
狐優紀「うん！美味しいんだよ？」

子供のフリ辛い。コナンくんよ、よく出来るね。

「本当にそれしか食べないの？」と目を丸くされるが、やめろ、放っておいてくれ。

そもそもあなたがたにあった時点で私は格段に食欲落ちてるし、ていうか事件にあった時点でもう食欲無いし、今胃に何か入れたら戻す自信あるよ。

加えてこの時間からご飯作ってると、おそらく明日行くであろう学校にめちゃくちゃ響くでしょ。

昴「僕の家で食べていきますか？ちょうどシチューも余ってますし」
コ「サンドウィッチだけじゃお腹空いちゃうよ！」

結局なんだかんだ言われて工藤邸に連れ込まれる。
買ったサンドウィッチとちょうどいいように盛られたホワイトシチュー。

この二人が一緒にいるともういろんなものが怪しく見えてくる。
例えばこのシチュー。
本当に、睡眠誘導剤とか、普通に入っていそうだ。
けど怪しまれるのはゴメンだしと口に黙々と運ぶ。

しかし、それは案外美味しく、警戒はしていたつもりだったが、なんだか心底ほっとしてしまった。
ああ、何か懐かしい。

全部食べ終えたあたりで、急に眠気が襲って来る。
やっぱり睡眠誘導剤は仕込まれていたみたいだ。

狐優紀(すごく、眠たいや…)

目の前の2人は私がなんの疑いもなくシチューを食べていたことに驚いていたが、少しは警戒を解いてくれただろうか。
まぁ、待っているのが尋問と言うのに変わりはないけど。
何せ高校生探偵工藤新一に、FBIきっての切れ者赤井秀一だ。
尋問されないわけがない。

さてどうしたものかとしばらく考えていたが、眠気には耐えられず、寝たまま椅子から床へと落下した。

グッバイ私の平凡人生。