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謎解きはポアロで ページ40

狐優紀side


?「あの、すみません」


ふと振り返るとそこに居たのは少し背の高めな男性で、困ったような顔をしていた。


狐優紀「どうかされましたか?」

「ポアロって店…どこにあるか知りませんか…」


膝がかくんとなって力が抜けると同時に、私の瞳孔が収縮する。

ポアロ、よりにもよってポアロ。
突き放して結局どうやって元の状態に戻ればいいのかわからぬまま数日放置して今この場でポアロにいけと。
随分なタイミングでこられた。


狐優紀「え、えぇまぁ…案内しましょうか?私の友達の家の近くなので…」

「本当ですか!?たすかります」


自分の意志とは関係なしに結局行くはめになるとは、米花町に来ている時点で、何か覚悟決めた感じはあるけど、行くんだったら、自発的に行きたかった。

そう思うともう帰ろうかなんて思ってしまったりするわけで、お兄さんと私は会話することなく歩く。

気まずい沈黙ではない。
ただ私が考えすぎなだけで、お兄さんの方が気を使ってるような……。
それを考えると至極申し訳ないが。


しばらく歩いていると、既にポアロの近くにいることに気づく。
何だろう…変に緊張する…帰りたくなってきた。
帰ろうか。お兄さん送り届けたら。

嫌なことを後回しにするのは人間の性だと思う。
そして私の悪い癖だ。
結局それで解決しなかったものがいくつもある。


狐優紀「あ、着きましたよ」

「ありがとうございます」

狐優紀「いえいえ!私が勝手にやったことなので!」


お兄さんは少し具合悪そうな顔をするとポアロの扉を開く。
店内からこの入口は丸見えだ。
中にコナンくんたちがいるのを確認してしまっている私は、何だかここにいづらくなってしまった。
これじゃあいつまでたっても解決なんてしないのに。

視線も感じるし、早いとこ退散したいが足がすくんで動かない。
多分、私自身ちゃんとわかってるんだ。
放置したままじゃいけないって。
けどやっぱり勇気がない。

昔はすごくハキハキ喋れたし、謝ったりすることだって難なくできたのに。
いつからこの動作は難しいものになってしまったんだろう。


?「狐優紀?こんな所で何してんねん」

狐優紀「は、服部くん!?」


こんな所で何してんねんと言われても…てか何でいるんだ…。
会う率高いな。


平「何してんねん、早よ入りや」

狐優紀「え、あ、はい…」


入ってしまった。

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スノーローズ(プロフ) - MOONさん» ありがとうございます! (2018年3月16日 19時) (レス) id: 85727838a7 (このIDを非表示/違反報告)
MOON - 面白かったです。更新ありがとうございます。頑張れ!主人公ちゃん!! (2018年3月16日 19時) (レス) id: 087b132a75 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:スノーローズ | 作成日時:2018年3月14日 16時

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