17年前と同じ現場4 ページ27
狐優紀side
狐優紀「でもさ、この部屋へんだよね?」
わずに思い出した脳をフル回転させ、目の前に映し出された部屋の状況を叩き込む。
彼らが追っているのはあの、真っ暗闇の謎に包まれた犯罪組織。
コ「変って……」
狐優紀「東都水族館の件はまず置いておくとして、羽田浩司を殺害したのが本当に黒ずくめの組織の人たちならこんなに荒らすなんてことあるかな?何事も無かったかのように立ち去るのが彼らのやり方なんでしょ?」
哀「あなた本当全部知ってるみたいね…逆に怖いわよ…」
仕方ないじゃないか、このあたりは漫画読んでたんだから……。
融合し始めてから漫画消えたし読めてないけどさ。
狐優紀「でもそうじゃない?」
哀「そうね、実際、殺された資産家の部屋はそうだったみたいだし…」
コ「確かに洗面所の蛇口の水も出っぱなしだったって書いてある…」
しかし、よくこんな情報を探してくるなぁと思ったがなんのことはない。
誰かがこれを定期的にアップしているらしい。
削除されるのもお構い無しに。
まるでこの謎を解いてくれと言わんばかりに。
羽田浩司さんは、殺される前、殺した相手に抵抗したという情報があった。
なぜそれがわかったのか…羽田さんの腕に数箇所、殴られたり蹴られたりしたのを防いだ防御創…?だっけなんだっけ。たしかそれが残ってたから。
コ「彼の右手に…くっきり付いてたらしいぜ?」
狐優紀「付いてたって…なにが…?」
次に映し出されたのは、羽田浩司さんの跡のついた手と、小さなハサミ。
どうやら彼は死ぬ直前まで、ハサミを握りしめていたらしい。
阿「ハサミを握りしめていた?」
狐優紀「ん?どうかしました…?」
コ「ハサミがどうかしたのか?」
阿「あ、いや…今朝奥穂町で殺人事件があったんじゃが…その被害者が、わしが発明したハサミを握ったまま亡くなっていたそうで…そのハサミの説明をしに昼過ぎに現場に来てくれと目暮警部に頼まれていてのォ…」
狐優紀「」
さすが犯罪都市東都……。
またまた殺人事件だ。
いや、犯罪都市というか、コナンくんの周りに事件の気配が常に張り付いてるって感じか。
飛んだ事件ホイホイ体質だ。
哀「ああ…ハサミの柄がくっつくと“チョキン”って音の出るあのくだらないハサミね…」
コ「売れたのか…」
阿「あの音が絶妙で心地いいと評判じゃわい!」
博士がそう叫んだ時だった。
?「よろしければその現場…」
と声が聞こえたのは。
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作者名:スノーローズ | 作成日時:2018年3月1日 0時