３０ ページ30
.
｢…………｣
…腹たってきた。
なんで避けられてんのか分かんねえし
なんで避けられなきゃダメなんだよ。
｢飯できそうだし、そろそろAも呼んでくるか｣
｢……俺がいきます｣
｢え？さっきなんか避けられて帰ってきたんじゃ｣
｢連れてきます絶対に｣
｢ああ…分かった…｣
ずかずかと、寮内を歩き回る。
どこいったんだアイツ。絶対見つけてやる。
｢甘えるって言ったってな…｣
すると前に、ぶつぶつ言っているAの姿。
俯いているから俺には気付いてない。
｢……｣
｢！？｣
逃げられないように、先に手を握った。
Aがそっと顔を上げる。
｢……！…………ぁ…………えっ…………と…｣
｢飯、できてる｣
｢は…はい……｣
Aの目は、
俺の方を向いてない。
｢なあ｣
｢はい｣
｢俺のこと嫌い？｣
｢きらっ…！？え！？どうしてですか！？｣
｢……さっきからなんか避けてるだろ、俺のこと｣
｢それは…｣
｢嫌いなんだろ？｣
｢ち…違います！…嫌いなんかじゃないです！｣
｢…なんで目見てくれねえんだよ｣
｢…っ…だから…｣
｢早く言えよ、その方が俺も楽｣
｢………………き…｣
｢……｣
｢……好きだから、｣
｢！？｣
｢っ…好きだから！……２人の秘密があってどれだけ嬉しいと思ってるんですか！？今日だって知らない女の人と話してる皆木さん見て嫉妬だってしたし！ 皆木さんの隣は私がいいって思……って………………だから………………その……………………ぅゎ…………｣
｢………………………………ぇ…………？｣
予想外すぎた、Aの答え。
思わず、握っていた手を離した。
｢……………………………｣
｢…………飯…できてるから……｣
｢…………はい………………｣
顔を真っ赤にして、Aは談話室へ向かった。
その場に立ち尽くす、俺。
理解するのに、時間がかかった。
……待て待て
俺のこと嫌いじゃなかったのか？
…好き…？
好きってそれ どの好き…？
嫉妬ってそれ 俺がAの知らない女の人と話してたから…？
Aの隣は…？
｢…Aの隣は……俺…？｣
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 426人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
芋(プロフ) - sakigrtmin0706さん» はじめまして！わ〜ありがとうございます；；楽しんでいただけて何よりです！更新頑張ります！ (2017年8月30日 16時) (
レス) id: d7c73a1b83 (このIDを非表示/違反報告)
sakigrtmin0706(プロフ) - 初めまして！夜遅くにすみません(;_;)綴くん大好きなので読んでてとっても楽しいです！お体気をつけて頑張ってください！更新楽しみにしています(^^) (2017年8月27日 2時) (レス) id: b01b49a347 (このIDを非表示/違反報告)
芋(プロフ) - 芋けんぴさん» 初めまして〜！私も綴最推しなので嬉しいです！更新頑張ります！！ (2017年8月13日 0時) (レス) id: d7c73a1b83 (このIDを非表示/違反報告)
芋けんぴ(プロフ) - 初めまして！綴くんが好きなので凄く楽しんで読んでいます！更新頑張ってください！！ (2017年8月8日 21時) (レス) id: 0e1ea4424a (このIDを非表示/違反報告)
芋(プロフ) - yukitoさん» わーーーーっっっありがとうございます；；頑張ります！ (2017年8月7日 0時) (レス) id: d7c73a1b83 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：もい | 作成日時：2017年7月28日 0時
