救われた少年 後編 ページ20
フレア視点
父「どうしたんだいフレア。料理人になるんじゃなかったのかい？」
フレア「うん。それは今も変わらないよ。だけど、聖女様の役に立ちたいんだ。波が終わるまで、俺は冒険者として聖女様の力になりたいんだ」
＿＿＿＿
＿＿＿
クリス視点
フレア「それで、冒険者になったんだ」
クリス「ええ……？」
この数週間で、こんなにも人は変われるですね。
死んだような瞳は何処へやら。
今は希望に満ち溢れています。
フレア「お願いします聖女様。聖女様の仲間にしてくれ！」
ええー……
まさかの展開です。
女神時代から今の今までずっと一人だった私にとって衝撃的な展開です。
正直なところ、戦力は必要としています。
ですが、こんな堅苦しい女と一緒に居たいと思いますかね……
フレア「俺、聖女様がどんな人だって構わない」
クリス「！？！？！？」
私何も言ってませんよ！？
フレア「そんなに驚かないでくれよ。図星だからって」
にっこりとそんな事を言いました。
……
…………敵に回りしたくないですね。
＿＿＿＿
＿＿＿
フレア＝スミス さんが仲間になりました。
その日の夜です。
フレアさんの手料理を食べています。
フレア「やっぱり火っていいな。エコだなエコ」
フレアさんの魔法適性は火と水だそうです。
火と水を料理に使うとは……
まあいいでしょう。
クリス「いただきます」
夕食は魔物の焼肉です。
クリス「美味しい……店に出せる次元の腕ですね」
フレア「父さんにはまだまだ敵わないけどな」
そういえば、宴の時の料理と何処か似ているところがありましたが、お父様が作られたのですか。
私、料理したこと無いのですが、世界が平和になったら挑戦してみましょうかね……
＿＿＿＿
因みに、盾の勇者こと尚文様と料理の腕を張り合うのは、また別の話だそうです。
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作者名：桜小路美彩 | 作成日時：2019年3月29日 22時
