女神辞めたと思ったら、今度は聖女として召喚されました。 (ページ17)

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勝負の後の話ページ17

クリス視点

圧勝でした。

元康「ま、負けた……」

マイン「卑怯よ！レース中にスキルを使うなんて反則よ！」

はい、確かに使っていましたね。

尚文「卑怯？騎士達がレース中に妨害工作をしてたからだろ」

そうです。魔法で穴が空いたところを塞ぐために使っただけです。

元康「そうだったのか！？」

マイン「彼等が勝手にやったことだもの。それより不正を罰しなきゃ！」

自分達が勝ったらしらばっくれ、負けたならズルと言い張り……

尚文様がふざけんなと言いたげな表情(かお)をしています。

村人「おい、コースに魔法の形跡があるぜ？」

さっき尚文様が思い切り騎士を蹴飛ばしました。

証拠隠滅の妨害をするためでしょう。

マイン「それこそ盾の勇者がやったに違いないわ！」

いくら尚文様が罪人と思われているとはいえ、それはないと思います。

クリス「いえ、盾の勇者様とその一行は地形を変える魔法はできませんよ？」

尚文様の魔法適性は回復と援護
ラフタリアさんは光と闇

マイン「……っ！」

何も言わないのは私が聖女だからでしょうか。

元康様がマインさんを宥めながら言い放ちます。

元康「次は負けない」

尚文「負けっぱなしが。卑怯者！」

元康「俺は卑怯者じゃない！」

そう言い残し、元康様達は去って行きました。

因みに騎竜は飼い主に捨てられたので、村で預かることになったそうです。

報酬は、商業通行手形とフィロリアルの馬車です。

……なんだか、フィーロさんのスケールが大きくなった気がするのですが。

フィロリアルはこんな風に成長するものなのですかね。

クリス「今日はありがとうございました。尚文様、ラフタリアさん、フィーロさん」

尚文「ああ」

ラフタリア「ありがとうございました」

フィーロ「グアー！」

こうして、尚文様こと盾の勇者様との一日が終わりました。