愛され雪女。 (ページ46)

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阿部side

深澤｢冬和とラウール遅いなあ...｣

岩本｢お菓子いっぱい買ってきたらどうする？｣

佐久間｢あの2人ならありえるわ(笑)｣

そんな時、ラウールから電話がかかってきた。

エレベーターに閉じ込められたって。

血の気が引いていくような感覚がした。

阿部｢冬和は？｣

携帯から冬和の震えた声が聞こえてきて、どうにかなりそうだった。

阿部｢とにかく冬和を安心させてあげて。ラウールは気分悪くない？｣

ラウールは平気みたいだから、エレベーターが動くまで冬和を任せた。

渡辺｢まさか、エレベーターに閉じ込められたとか...？｣

阿部｢うん...｣

岩本｢やばいじゃん、冬和...！｣

照が部屋を飛び出していった。

佐久間｢俺、スタッフさん呼んでくる！｣

深澤｢どうしよう冬和が...｣

宮舘｢エレベーターの会社に連絡する？｣

阿部｢いや、それはラウールがしたって｣

冬和をやけに心配する俺達に、康二と目黒は状況をよく分かっていないようだった。

向井｢冬和がエレベーターの中で体調崩しちゃったんですか？｣

阿部｢冬和、閉所恐怖症なんだ｣

目黒｢えっ、それやばくないっすか？｣

宮舘｢中学生の時に頭痛がひどくてMRI撮ったことがあってさ、それがトラウマになって一時期はエレベーター全く乗れなかったの｣

今までも何回かどうしてもエレベーターに乗らないといけない状況があって。

平気そうなふりしてたけど、手は震えてたし怖かったんだと思う。

俺達もできるだけエレベーターに乗らなくていいように、配慮してきた。

佐久間｢エレベーターの会社の人来たって！｣

佐久間の声に、俺達も部屋を出た。