【魔入間】魔界に愛された少女２【愛され・逆ハー】

７３ ページ47

･
･

下手くそに息を吸って、下手くそに息を吐く。

そうしながらAは、胸に溜まった不安の1つを少しずつ吐き出して行った。



そしてAの胸の内を聞いた職員は何を思ったかAの褒め円陣(ほめみさ)を始めていた。



｢可愛い！｣｢綺麗！！｣｢穏やか！！｣｢弱いなんて言ってるけど十分強いよ！！｣｢礼儀正しい！｣｢問題児クラスの授業で皆を纏めてくれる。｣｢魔術の腕が凄い、です！｣｢あの花綺麗でしたねぇ、ふぃ。｣


それをあの暗黒大帝と揶揄されるカルエゴが止めないのだから余っ程である。


肝心のAはツムルの腕の中に出来る限り身を寄せ縮みこみ小さく言葉を口にしていた。


例として抜粋すると『や、もういいです。』『やめ、やめて、私、そんな、違いますから。弱いですから。』『カルエゴ先生、とめて、止めてください。』だそうだ。



ここまで来ると悪ノリの域。



ツムルの教師服のコートの内側に腕を引っ込め、ソファの前に跪いてる彼の膝の上に座り込み胸に頭を埋めぎゅっぎゅしている。


最初こそツムルは精神医学の教師として、大人としてAを抱き締めたが、それはそれ、これはこれでAはツムルにとっての推し。


とうの昔に硬直し顔を茹でダコの様にしている。


彼の遺言？あぁ、

ツムル｢Aちゃん、やわっこい、、かっっっる、、｣

だったよ。




それは教師に用があり職員室の様子を目撃した女子生徒が叫び声をあげるまで続いた。


｢A様が教師を侍らせていますうぅぅうううう！？！？？？？！！！！！！｣｢｢｢｢何その美味しい絵面ぁ！！！！！！！！！！！｣｣｣｣



悲しいかな。彼女はAの狂信者だった。


そして家系能力は【放送(ボイス)】。
その名の通り、魔力量に依存するがあらゆる障害を介さず自身の声を届ける。


魔力量が只でさえ多いその女子生徒の声はバビルスに響き渡った。

それにつられやって来た人間界で言う新聞部の働きにより校内新聞の一面が【ルシファン・A！！全バビルス教師籠絡か！？最強のお色気悪魔！！】と言う見出しになったのは記憶に新しい。



それを教師陣が急いで回収に動くものだからその記事の信憑性がよりました、とだけ伝えておこう。



『こんな経緯で悪魔と言われても…。』


･
･

あれ？シリアスは何処に？と思ったでしょう。
作者はえちえちイチャイチャあはんうふんが大好物とだけ言っておこう。

７４→←７２

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す