【魔入間】魔界に愛された少女２【愛され・逆ハー】

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『私は、子供、なのでしょうか。』


カルエゴ｢当たり前だろう。人間界、とやらで何歳から成人とされるのかは知らんが、ここ魔界では貴様の年齢ではまだまだ子供だ。｣


｢このような小さな身体に魔界の全てを背負っていると聞いてどれ程肝を冷やしたか…｣ブツブツとそう言うカルエゴ先生



まただ。また、口角が勝手に上がる。


先生がギョッとした顔で此方を見る。


カルエゴ｢ど、どうし｣ツムル｢どうしたの！？！？｣


カルエゴ先生の言葉を遮って聞き耳を立てていた教師筆頭のツムル先生が目を合わせ私の顔を覗き込む。

他の教師達も此方に寄ってくる。







『あ、っ、あら？先生、フッ、目の前、が、霞みます。ど、っ、し、たの、でしょ、ヒッ、う？』


息が上手く吸えない。喉が引っ付く。


なんでしょう。これ。




ツムル先生は唖然とした様子で私を見つめる。




ツムル｢Aさん、今泣いてるんだよ。｣


『...はい、ッ、ぃ？』



Noside

自分を強く持つ少女だと思っていた

教師顔負けな強かな子供だと思っていた

大人でも舌を巻く才能の塊だと思っていた

少女の、心から零れ落ちた願い

野望というには小さな欲

それは、本当に幼い頃から自己を認められなかった子供の典型的な承認欲求




ギリギリの瀬戸際で自分を律する少女だった

相応以上の努力を支払っている子供だった

大人顔負けの努力をひた隠しにする意地の強い子供だった


番人が存在する。その事実だけで魔界の犯罪率はグンと下がる。


番人とは魔界の核なのだ。



番人とは絶対的な存在では無いといけないと、自分を叱咤出来てしまう子供だったのだ。






その子供が、


『あ、っ、あら？先生、フッ、目の前、が、ぁ、霞みます。ど、っ、し、たの、でしょ、ヒッ、う？』




泣いている。ヒックヒックと嗚咽を漏らし、必死に息をしようとしている。




ツムル｢Aさん、今泣いてるんだよ。｣


『...はい、ッ、ぃ？』



初めて聞いた言葉のようにその子供は、目から零れ落ちた雫を拭って、でもまた出てきて、拭ってを繰り返していた。


『すみ、ヒッ、ません、クッ、いつも、は、っ、こんな、っじゃ、っ、くっ、る、っ、し、ヒッ、ヒッ、』



上手く息が吸えず過呼吸気味な子供の背を慌ててツムルが摩った。



ツムル｢(何がAさんの感情のトリガーになったんだ…、。【鑑定色(ジュエル)】)｣



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