167 ページ6
・
・
入魔side
不快だ
お前じゃない
いや、ここじゃない
俺のいるべき“_____”はここじゃない
恍惚の表情を浮かべる級友たち
今この場で1番耐久力がありそうなサブノックでさえ膝をつき、息も忘れたように何かをミテいた
俺には分からない。
この寒気の正体も、命を握られている感覚にそんな蕩けた表情を浮かべられるお前たちも
全部異常だった。
とうに離席した俺の背後
魔王の椅子に、不快な“ナニカ”が腰掛けているのが気配で分かる
ドサッ
質量のあるものが床に落とされたような音が遠くに響いた
遅れてその音の発生源は自分で、自分が四つん這いになっているのに気がつく
俺に声をかけてから1ミリたりとも身動ぎしなかった後ろの“ソレ”が怒気を放つ
「お前、なんだ。ソレは。」
先程までの悪寒も嫌悪感も全てがただの余興であったかと錯覚するほどの怒り
手足に纏わりつく死の気配に、どうしようもなかった
うごけない
どれだけ俺が絶望に慣れていても、生物としての格が違う“ソレ”に恐れを抱くのは自明の理だったのだ
そもそも、“ソレ”は本当に生物なのだろうか
コレはもっと抽象的で、絶対的なナニカだ
朝が来て夜が来るような、雨が降ったら晴れが来るような
そう当たり前に決まっていて、覆せないナニカ
俺が最初に感じたように、“コレ”はきっと…
「 ねぇ、応えろよ。僕聞いてるだろ ? 」
「 ねぇ、どうしてお前が、人間が、あの子の魔力を持っているのさ。 」
そうだと分かってしまえば、“コレ”に対する恐怖心はもう浮かんでこなかった
俺の右手に嵌っている指輪を自分に近づけたいのかギリギリと腕を締めあげられても、痛いと感じても、怖くはなかった。
だって、“コレ”は、
入魔「そうカリカリすんなよ、姫に呆れられんぜ、
──────『私は魔界を愛しているから。』
あの子が愛した、世界なのだから。
「ッチ、人間風情が。」
違和感。
この“世界”に置いて、異物は俺だった。異常は俺だった。
上等だ。
是が非でも
・
・
537人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
お茶漬けモドキ(プロフ) - ひのやさん» 了解しました!ありがとうございます! (4月25日 8時) (レス) id: d14560e55c (このIDを非表示/違反報告)
ひのや(プロフ) - お茶漬けモドキさん» できたと思います! (4月25日 8時) (レス) id: cd87d954a1 (このIDを非表示/違反報告)
ひのや(プロフ) - お茶漬けモドキさん» おけです!少し見てきますね! (4月25日 8時) (レス) id: cd87d954a1 (このIDを非表示/違反報告)
お茶漬けモドキ(プロフ) - ひのやさん» こちらこそすみません💦続けてお手数お掛けしますがXのDMを公開して頂くのは可能ですか?設定から機能を選択できると思います。 (4月25日 8時) (レス) id: d14560e55c (このIDを非表示/違反報告)
ひのや(プロフ) - お茶漬けモドキさん» あっ👉🏻👈🏻💦すみません!ありがとうございます。アカ名了解です。 (4月25日 8時) (レス) id: cd87d954a1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ひのや | 作成日時:2023年12月20日 0時