［ヒロアカ］奇跡を忘れた人々へ (ページ7)

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放課後と青春ページ7

こうして雄英での初日は終了して
下校時間となり各々帰っている

「本当、私にしては個性を使ってるのも意外だな～。」

結局、相澤先生に投げたから何もしてないのと同じか

「道化さん、あの……さっきはありがとう！」

振り向くとあの緑谷と呼ばれていた彼がいた

「あぁそれのことかい。私は何もしてないのと同じだよ。君の力で勝ち取ったんだろう、あの記録。それを違うなんて思う人がバカバカしいと思ってしまってね」

私は微笑むと指を鳴らした

鳴らしたところから出てきたのは
黄色い小さな花がたくさんついている枝だった

「じゃあね、緑谷くん」

「えっと、この花は……貰っていいの？」

「ピエロのちょっとした手品だよ」

私はそういうと彼に手を振りながら
校門を出て、一人帰った

彼がその後どんな反応をしていたのか私は

知らない

「その花はレンギョウか、緑谷くん。後、指も治ったみたいだな」

「わ！飯田くん……！うん、リカバリーガールのおかげで……」

「で、その花は誰かに貰ったのか？」

緑谷が手に持つ花が風で揺れる

「あっ、そうだよ。道化さんに……」

「お二人さーん！駅まで？まってー！」

駆けてくる女子は麗日さんだった

「君は∞女子」

思わず∞女子で吹きそうなのをこらえる緑谷
飯田くん悪気はないんだろうな

「麗日お茶子です！えっと飯田天哉くんに緑谷……デクくんだよね！」

「デク！！？」

「え？違うの？だってテストの時爆豪ってひとが『デクてめぇー！！』って」

「あの……本名は出久で…でくはかっちゃんがバカにして…」

「蔑称か」

「えーそうなんだ！ごめん！」

「でも「デク」って頑張れって感じで、なんか好きだ私」

「デクです。」

「緑谷くん！！」

青春は続いていく
友情とか絆とかはそういう物なんだって思う

それに喜ぶ者もいれば、それに悩む者もいる

私はきっと後者だ

「また、今日も終わる。」

明日はまた続いていく