【ヴィランズの手下】邪悪な蛸さん (ページ10)

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「エイトフットさん、ここは……って、寝てる」

規則正しい寝息を立てて寝ている。

顔をのぞけば、目の下の隈が濃いのが分かる。

相当疲れているんだなと思いそっとしておく事にした。

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「んー……終わった…」

自分1人で出来た書類と、出来たが分からない箇所があった書類と、エイトフットさんのサインが必要な書類とで分けた。

「綺麗な顔してるなぁ…」

相変わらず寝ているエイトフットさんの顔を見て思った。

このままじゃ体を痛める体制だと言う事に気づき、エイトフットさんをソファまで運ぶ事にした。

しかし、力の弱い小娘が大人の男の人を運べるわけが無い。

それでも何とか頑張ってソファに寝かせる事が出来た。

「見た目細いのにやっぱり男の人なんだ…」

ソファで気持ちよさそうに寝ているエイトフットを見下ろす。

「……ブランケットと枕持ってきてあげよ」

このままだと風邪をひくかもしれないと思い、スキャターに案内された私の部屋まで取りに行った。

「ジャケットも着たままだ…うわ、ネクタイもしたまま…」

まるで子供の世話をしているかのように、ジャケットを脱がし、ネクタイも外し、ブランケットをかけてあげた。

「暇つぶしをくれたお礼、これでいいかな？」

シワにならないよう畳まれたジャケットを見て呟く。

ふと窓を見ると空が明るくなりかけていた。

そろそろ亜希の所に戻ろう。

「お疲れ様です。おやすみなさい」

寝ている彼に呟き大広間を出た。