【ヴィランズの手下】邪悪な蛸さん (ページ31)

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シャワーの音を聞きながら部屋にあった本を読んでいる。

難しい本が多いけど、その分知識として頭に入ってくるのが楽しい。

「魔法に関する本もあるんだ…」

初歩的なものから専門的なものまで多く書かれている本だった。

本を少し読み、物をつくりだす魔法を試してみる事にした。

けど、何をつくろうか悩んでしまう。

せっかくだから誰かにプレゼントしようかな…

フェロー様と亜希にあげたいけど何にしよう…

「んー…」

エイトフット「何やってんだ？」

「わっ、なんですかいきなり」

腕を組んで悩んでいたら、まだ髪が濡れているエイトフットが後ろにいた。

エイトフット「なんか作んのか？」

「そう思っていたんですけど、何を作ろうか悩んでいて…」

エイトフット「へー、お手本見せてやるよ」

そう言ってエイトフットは指をくるくる回し、

エイトフット「やるよ」

と紫色の小さな貝が特徴的なネックレスを渡された。

「わぁ…綺麗…」

渡されたネックレスを光にかざして見る。

よし。私も2人にネックレスをプレゼントしよう。

「エイトフットさんのおかげで作りたいものが決まりました」

エイトフット「そりゃよかったな」

「はい。これ、早速付けますね」

エイトフット「好きにしろ」

「はーい」

鏡の前でネックレスを付けてみる。

私の肌に良く映える色だと思った。

そういう事も考えて作ればいいのか…

エイトフット「置いてくぞー」

「エイトフットさん！似合ってますか？」

エイトフット「っ……似合ってんじゃねェの？」

「よかった。さ、食堂行きましょ！」

私は耳と頬が赤くなっているエイトフットなんて知らず、彼の手を引き食堂まで行った。