推し様の夢を見たい (ページ37)

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「ん…て……Aちゃん、起きて」

柔らかい声に反応して瞳を開けると
ジミンくんが嬉しそうに頬を緩ませる姿が目に映った

『お…はよう、ジミンくん』

JM「ふふ、おはよう」

なんだか、夢の中なのにまだ眠いな…

聞き心地が良く、瞼が下がっていくと
両手で頬を包まれ額同士をこつん、とくっつけられた

JM「…寝ないで、僕とも話そうよ」

一気に顔に熱が集まるのが分かる

眠気なんてもう吹っ飛んだよねもう！！

寝転がっている私は自分から離れることが出来ない

顔の熱を下げるためにも何とか
離れてもらおうと口を開いた

『わか、わかった、おきた！から、その…！』

JM「…その？」

『は、なれ……』

ああ、ダメだ、キャパオーバーで意識が飛びそう

私の意識がギリギリのところで彼は目を細くして
笑いながら顔を離してくれた

JM「ごめんね。
Aちゃんがあまりにも可愛いから、つい」

小悪魔度増してませんか！？！

心臓が持たないからやめて欲しい…！！

両手首を掴んで頬から手を離れさせ、布団に潜り込む

JM「あ、起きたって言っていたのに」

『起きてるよ！でもジミンくんが、』

JM「僕が？」

『……あ、んなこと…するから、顔…見れないの』

あれ、何も返ってこないな

目を覗かせるようにして様子を確認すると
片手で顔を覆い隠して溜息をついていた

私変なこと言ったかな！？

熱が一気に引いて慌てて起き上がる

『だ、大丈夫！？』

JM「…大丈夫、気にしないで？」

『でも…』

JM「Aちゃん」

艶のある声で呼ばれ背中がゾクリと震えてしまう

JM「ほら、もう大丈夫だよ」

…本当に、大丈夫そうだ

何も無かったかのように優しく言われて
気の所為だったのかな、と思うしかなかった

JM「今度こそ起きてくれたね」

『あ…うん！流石にね。私もお話したかったから』

JM「嬉しいな」

それにしても仕草が綺麗…見惚れちゃいそう
私より女子力高そうだよね？あ、悲しくなってきた

JM「どうしたの、そんなに見てきて」

『ああ！いや…仕草が綺麗だなって』

JM「なんだ、惚れてくれたのかと思ったのに」

『いつでも惚れてるよ！？皆素敵だもん！』

JM「…けどな」

『え？』

JM「何でもないよ」

そうじゃないけどなって…
あ、実はちゃんと耳に届いています
でもなにがだろう？

そんなことを考えている間も会話を続けた