推し様の夢を見たい (ページ30)

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暫く私の緊張を解すように
メンバーの話をしてくれた。
こういうところも他のみんなと似ているんだな…
それだけで頬が緩んでいく

JK「…ねえ、ヌナって呼んでもいいですか？」

『えっ、え？』

JK「きっとヒョン達も呼び方変えているだろうなって思ったので、…ダメでした？」

『そんな、まさか！寧ろ大歓迎というか！』

JK「ふ、…っはは！大歓迎ならいいです。これで少しは…うん」

少しは…なんだろう？でもジョングクさんの
笑う姿を見れたからいいか

それからもう1つ、と指を立てた彼を見て首を傾げる

JK「呼び捨てにしている人いますか」

『それは流石にいないかな…』

JK「へえ、…さっきはチョンジョングクとしてなんて言っていましたけど、普段はどう呼んでいます？」

『フルネームだったり、ジョングクとか、グクとか…？』

JK「決めた！これからはグクって呼んでください』

『でも、！』

JK「…普段呼んでいるなら大丈夫ですよね？それに俺、普通のチョンジョングクですから」

ずるい男め…！！

それにしても名前の呼び方もほぼ全員に
訂正されたような気がする

そういう所も似ているんだな、うんうん

なんて考えているとまた凄い視線を感じて
彼の方を見た

JK「は～…どうしたら遅れを取り戻すことが出来るんだろう」

『何かに、悩んでるの？』

JK「少し。Aヌナが俺の名前を呼んでくれたら悩みもなくなるかも知れません」

突然のヌナ呼びに心臓が痛くなったよ危ない
こんな弟いたら幸せだろうな

惚けていたせいで身を乗り出した彼との距離が
近くなっていることに気づかなかった

JK「…ねえ、」

『へ…！？ち、近い近い！呼ぶから待って！』

…顔に熱が集まっていくのが分かる
隠すように両手で顔を覆い隙間から様子を伺う

不機嫌そうに近づいてきたはずの彼は
どこか満足気な表情に変わっていた

JK「ほら、待ちましたよ」

『…ぐ、グクくん』

JK「少し違いますね」

そういう意地悪なところは彼らにだけでいいの！

もう限界だ、とうるさい心臓の音が
手首を握られたことによって更に大きくなる

JK「…ね、顔を見せて下さい」

驚く程従順に、たった一言で勝手に手が降りていく

JK「そのまま俺の事呼んで」

『…グク、』

名を呼ぶと簡単に手首を離された

先程の雰囲気が嘘かのようになくなり
暫くたわいもない会話をして、目を覚ました