推し様の夢を見たい (ページ11)

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『ジミンさんってお話するの上手ですよね！』

JM「Aさんが聞き上手だから沢山言葉が溢れてしまって」

ほら、こうやってサラッと自分に言われた言葉を返して褒めちゃうなんて

出来た男だよ本当

JM「敬語、そろそろ外してもいいんですよ？」

『あっ、ええ…それは…』

年齢を知った途端に敬語ではなくてもいいと言ってくるのだ

でもやっぱり推し様なわけだから中々外すことが出来ない…

何度も言ってくれるから本当に外して欲しいのだろうけど

JM「…嫌なんですか？」

『全然！！』

そんな潤んだ瞳で見ないでよ、即答しちゃったじゃん

返事を聞いて今度は期待したような表情で私を段々と追い詰めてくる

JM「なら止めましょうよ。もっと親しくなるためにも、ね？」

……そう言われてしまったら仕方がないよね

折れます

『その代わりにジミンさんも…敬語やめてください』

JM「それでAさんがやめるなら」

『やめま……やめる、やめた！』

JM「やった！」

今日一のいい笑顔を頂きました

敬語外してよかった

JM「ならついでにさん付け止めようよ」

やっぱり良くない。ハードル高すぎるよ

普段本人のいない所では呼んでいるけどさ！

でも謎に腹を括ることにした私は姿勢を正して言葉を返した

『…せめてジミンくんで！！』

JM「ふふ、いいよ。嬉しい」

空気が甘～い！溶けそう！

いっその事私もお願いしちゃおうかな

『あの…ジミンくんもさん付けやめてくれる？』

JM「え？いいの？」

今度は私がジミンくんの顔を期待した表情でガン見する番だ

JM「…A、ちゃん」

段々と彼の頬が赤く染まっていくから照れていることが私にもわかってしまう

JM「さっきまでさん付けだったから、なんだか照れちゃうや。呼び捨てにしようと思ったのにな」

カチ、カチ

『あ、』

時計の針の音が聞こえた後、優しく微笑んだ彼の言葉によって目を見開いた

JM「ねえ、Aちゃん。また会おうね」