甘 め な 蜜 , 【短編集】

" 澤村大地 " ページ18

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「 ほんと、ごめんね 」

「 もう謝るのはよしなさいね 」







' これ飲んでちゃんと身体、温めてな '

そう言ってホットココアをAの頬に当てる。



「 あっつｯ！」とびっくりしたAも
ココアを包み込むように受け取ると「 ありがと 」と
満面の笑みを俺に向けてくる。



その笑顔、反則なんだよな。
嫌でも頬が緩んでくるんだよ。




頬が緩まないように我慢して
保健室のベッドに横たるAの近くの椅子に座って
壁におっかかりながら買ってきたジュースを開ける。



一口飲んで、ぷはぁ、と声を漏らす。
そして、ここまでのことを考えてしまった俺。



授業中、辛そうなAをおんぶして
ここまで連れてきたんだけどさ。

ほら、女の子の日だったみたいで。



いや、…ね。
むぎゅうう、て胸が当たってたわけであってね。







「 ｯ、何考えてんだ、俺…。」







その感触がなんて言うか、ほら。
心地良かったとか、なんというか。




いやいや、やめろよ、俺。




誤魔化すようにごく、ごく、ジュースを喉に運ぶ。

隣で「 大地 」と俺の名前を呼べば、
「 えへへ、大好き」とふにゃりと可愛く笑った。





あ、もう、ダメだこれ。







「 ごめんな、可愛すぎて 」






布団の上からAを跨るように乗って
甘ったるいキスを落とす。


キスをする前から色々考えてしまったわけだから。
でもAは女の子の日だからできないけどさ。







「 あー…もう、」






元気になったこれ、どうしてくれるんだ。



むさぼるようにAにキスを落とす。

噛み付くように唇を動かせば、
俺についてこようとAを唇を動かした。



Aから甘い吐息と甘い声が漏れてきて、
俺を誘ってくるけど、さ。


そんな可愛い声だされたら我慢出来なくなるだろ。
つーか、声出せば出すほど、俺、生殺しかよ。







「 声、我慢してみよっか 」

「 俺が我慢できなくなるからさ 」

「 大丈夫、手でおさえててあげる 」






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─── な？出したくても出せないだろ。





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