甘 め な 蜜 , 【短編集】

" 白布賢二郎 " ページ1

.






「 ほんとにごめんね 」

「 別にへーき 」






そう言いながら俺の隣に座ったA。


いきなりAの家族が俺の家に
押しかけてきたのにはびっくりだけど。






「 今更だろ、いきなり来るとか 」

「 それ言ったらそうなんだけど」





彼女とは小さい頃からずっと一緒にいた。
いわば幼馴染ってやつ。


やっとの思いでAと付き合えた。







「 賢二郎のベッド、落ち着くｯ。」

「 ……ｯ、あっそ ｯ。」







だから、
俺だからってちょっと気を緩めすぎ。




ベッドに横たるAを
ちらっと横目で見る。




短いズボンからスラッと見える長い脚。
キャミソールから見えるいやらしい谷間。
形のいい柔らかそうな唇。



全てが俺を夢中にさせる。
てか、可愛すぎなんだよ。








「 ……ねぇ、ごめん、…我慢できない 」

「 ん…ｯ、」







夢中でAにキスを落とし
跨るように彼女の上に乗る。




とろん、としたその目。

俺がそれに弱いってこと
知ってるくせに。






大きな瞳で俺を見つめて
「 賢二郎…？ 」と
大好きな声が俺の名前を呼ぶ。







「 …ｯ、…黙ってろ…ｯ。」







言葉を発する余裕すら与えず。
息を吸う暇も与えず。


ただただ俺はAに
激しく甘いキスを降らした。




俺の胸を弱々しい力で叩くその手を
ぎゅ、と握ってAの顔の横で
ベッドに押し付けるように固定する。





顔を離してAを見つめると
恥ずかしそうに俺を見つめた。






もう、今の俺に我慢は効かない。





赤く染った頬に優しく触れて
ちゅ、と軽くキスを落とす。







「 A、俺、もう無理。」

「 声、我慢しないとみんなに聞こえるからな 」

「 つーか、我慢できるわけないから 」





.



────とことん、愛してやるよ。




.




"白布 × 幼馴染 × 彼氏 × 白布side"

" 夜久衛輔 "→

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す