春風＊アイコニックなブックフェア ページ8
— — — — — — — — — — — — — — — —
ブックフェア当日──。
「なんっっっっでこうも会えないわけ？！？！色々片付いて春からは学校来れるようになったんでしょ？！？！今回のブックフェアも『姫さま』が参加するって聞いて──」
「うーん、あまりの縁の無さに セッちゃんが素直に思ったこと言ってる。」
「事実、『あれ』以来会えてないものねェ…。当たり前だけど、折角泉ちゃんが頑張って良いところ見せて、謝ろうとしてるのに…？」
「あんたら『姫さまが参加する』って嘘ついてるんでしょ？！そうなんでしょぉぉお！？」
「お、落ち着いてください、瀬名先輩！Aさまがいらっしゃらないのは事情があるのです！」
「はぁ？事情？俺より大事な事情があるの？」
凄い自信だな。あんずは思わず半目で瀬名先輩を見た。話を聞く限りまだ『あのこと』を謝れていないようだし、真のこともそうだが、この人のこういう所はいっそ感心してしまう。
「私も小耳に挟んだ程度なのですが、夢ノ咲学院に『テロ予告』っぽいものが届いたらしくて…」
「あー…なるほどね。大事をとって、『また』登校自粛？ 」
「〜〜〜〜〜っ！！！！！テロ予告とかチョ〜ウザイ！！！！！出てきな犯人！！この俺が首を跳ねてやるぅぅぅぅ！！！Aに献上してやるぅぅぅぅぅ！！！！！」
「はいはい、本気のテロ予告だったらどうするのよォ？…仕方ないわよね、すっごく身近に居たからいつの間にか勘違いしちゃってたけど、それだけ尊いお人なのよね…。」
小首を傾げる転校生に気づいているのかいないのか──この人達ならナチュラルに無視していそうだが。
何処かのお嬢様か何かなのだろうか、確かにAはむかしむかしの古風なお姫様か、中世のプリンセスのような上品さが溢れ出ている。
— — — — — — — — — — — — — — — —
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 166人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：名無し18599号 | 作成日時：2024年3月12日 15時
