第三話 ページ7
— — — — — — — — — — — — — — — —
「コイツら…！！何で言ったことを覚えているかはまず置いておいて、その下手くそなモノマネもどきをやめろ！！あと罵詈雑言なんて酷いものじゃないから！！………そ、そんなに酷かった…？」
「って、あれ？転校生、もしかして何か怒ってる〜？」
朔間凛月が気づいた。
そう、あんずは怒っていた。『泣かせた』？あんなに尊く素晴らしい人を？冗談じゃない。
「ほ、本当だ…。い、いや、あんたが怒る要素あった？」
「そりゃあ色々あるわよ。アタシたちの拒絶した態度とか、怖かったんじゃなぁい？」
「ん〜？いや、アンタさぁ、もしかして『姫さま』のこと泣かせたから怒ってるの〜？」
あんずは頷いた。喋るのは、苦手だから。
非言語的コミュニケーションでも、相手が余程察しが悪くなければ伝わるものである。
「はぁ？！なんであんたが──って…あんの人たらし！！！」
「魔性よね…久し振りに実感しちゃった…。1度顔を合わせるだけで みんな心酔して傾倒しちゃうのよ、本当に罪なお人だわァ？」
「転校生さん…！見る目がありますね！そうなのです！Aさまは強く優しく美しく、愛に満ち溢れた素晴らしく尊い御方！我らが絶対の忠誠を捧げ誰よりも敬愛する偉大なる御方！！」
「そういえば『DDD』で話してたね…Aが『DDD』に来てることに気づいた途端、あんたに頭下げてるところ見て 俺達──特にセッちゃんとス〜ちゃんは一気に体勢崩されたし？つまり負けたのはセッちゃんのせい〜♪」
また忘れ去られた。やいのやいのと内輪で騒ぎ出すKnightsに微笑ましい気持ちもあるが、やっぱりちょっと悲しく、寂しいのである。
— — — — — — — — — — — — — — — —
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 167人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：名無し18599号 | 作成日時：2024年3月12日 15時
