スカウト！スイーツパティシエ ページ5
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「はぁ？！この『お菓子作り』に審査員として『姫さま』が来てるって言うから俺は……！！」
「す、すみません、瀬名先輩…！」
「どうどう泉ちゃん、司ちゃんを責めないであげて？アタシが勘違いして、司ちゃんにも勘違いしちゃうような言い方をしちゃったの…。そうよね、『プロデュース科の女の子』はもう…『姫さま』だけじゃないのよね…。アタシのせいよ、本気で失念してた…」
「そうそう、落ち着いてよセッちゃん。今のセッちゃん、『姫さまが居るから張り切って最高のお菓子を作ろうと思ってたのに話が違う』って激高してる 忠実だけど過激な騎士兼料理人みたいだよ。」
「んなわけないでしょ！！ていうか何その例え！！忙しいのは分かってるけど、こんな審査員する暇があるくらいなら『ウチ』に顔出せって文句言いに来たの！！」
気まずすぎる。あんずは図太い神経でも耐えられず顔を下に向けた。雰囲気が、言葉が、全てが、あんずを拒絶している。『お前じゃない』遠回しに、ずっとそう言われている。
それに、はちゃめちゃに言い難いが、今『姫さま』は──
「『fine』が出演してる『サーカス』にプロデューサーとして出向いてるぅぅぅぅぅ？！？！」
「ちょっ、転校生ちゃん！？どうして火に油注いだのかしら？！それに、その情報本当なのォ…？！？」
「エッちゃん、最近やけに『にやにや』してると思ったら…へぇ、そういうことね。」
「うぅ、拝謁したいです、Aさま…最近またお会いできていないのですよ…」
「ふ、ふんっ、あんなやつ居なくても、」
うわ、ツンデレだ。あんずは瀬名泉という人物を理解できるようになってきた。素直じゃなくて、天邪鬼で、でも結構わかりやすい。
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作者名：名無し18599号 | 作成日時：2024年3月12日 15時
