大学とはぎ(×萩)原くん ページ5
結局、大学は彼と同じ所へ入った。
別に夢もない、どこの大学へ行ったって変わらないのだ。
流石に学部まではわからなかったので、適当に選んでおいた。
そして、来たる入学の日。
「あ、Aちゃん。」
『萩原くん。』
元々進路の話もしていたし、同じ大学と言うのは知っていたため驚くこともない。
「漢字覚えられた?」
『…』
「まだなんだね。」
少し困ったように苦笑いをする。
『ごめんね。なんとなく草冠は覚えたんだけど。』
「いーのいーの。これからゆっくり教えて行ってあげるから。」
教えて行ってあげるから。
その言葉が私にとってどれだけ嬉しい物か、きっと萩原くんは理解していない。
『ありがとう。よろしくね。』
「もうAちゃんも遠慮なくなってきたね。
心許してもらったみたいで嬉しいけど。」
そう言う事をサラッと言ってくれる萩原くんは、そのお顔も相まってものすごくモテるのだろう。
でも、絶対に、仲がいい女友達。という肩書きだけは譲らない。
ここは私の特等席なんだから。
でも、それを繋ぎ止める糸が物凄く脆いのを私は知ってる。
だから、私は必死にその糸を繋ぎ止めるんだ。
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アイ - 感動しました…!!今まで見てきた中でも一番好きです! (2023年4月9日 19時) (レス) @page14 id: e80075a00a (このIDを非表示/違反報告)
まみこ(プロフ) - 大泣きしました!!感動です!!これからも頑張ってくださいー! (2022年11月8日 22時) (レス) @page14 id: 9d3f4398ec (このIDを非表示/違反報告)
すい(プロフ) - めちゃくちゃいいです!!!感動して泣いてしまいました🥲これは名作です……!! (2022年9月28日 0時) (レス) id: 52ca6c35ea (このIDを非表示/違反報告)
樹里(プロフ) - 最後、まじで泣きました!最高です! (2022年8月10日 7時) (レス) @page14 id: e149adcfbe (このIDを非表示/違反報告)
すなっく(プロフ) - るかりこさん» ありがとうございます!これからも書き続けます! (2022年6月4日 11時) (レス) id: 00ce131279 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:すなっく | 作成日時:2022年5月27日 23時