かけないよ ページ13
一回だけ、休みを貰った。
私達が出会った高校まで行った。
仲を深めた大学まで行った。
六人の思い出を作った警察学校へ行った。
萩原くんの家にも行った。
それで結局、最後に行き着くのは図書館。
図書館の、あの席で、いつも二人で。
キミの名前、書いてみるよ。
きっと書けるよ。あんなに教えてくれたんだから。
紙とシャーペン。
そこにまず萩、そして原。研、二。
書けたでしょ。ほら。綺麗に…
…あれ？
読めないな。文字が滲んじゃって。
そこで初めて、自分が泣いていることに気がついた。
『やっぱり…書けないよ。キミの漢字。』
誰にも聞こえないくらいの声量で言った。
『ねぇ、教えてよ。ダメだよ。かけないよ。はぎわらくん。』
『…』
ただ、泣いた。
奥の席だから、誰にも見られないで。
多分、この時初めて、萩原くんの死を実感した。
図書館に来た時はキミが隣にいたから、一人じゃなかったから。
キミの漢字が書けません。
だから…
教えてよ。萩原くん。
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アイ - 感動しました…！！今まで見てきた中でも一番好きです！ (2023年4月9日 19時) (
レス) @page14 id: e80075a00a (このIDを非表示/違反報告)
まみこ(プロフ) - 大泣きしました！！感動です！！これからも頑張ってくださいー！ (2022年11月8日 22時) (レス) @page14 id: 9d3f4398ec (このIDを非表示/違反報告)
すい(プロフ) - めちゃくちゃいいです！！！感動して泣いてしまいました🥲これは名作です……！！ (2022年9月28日 0時) (レス) id: 52ca6c35ea (このIDを非表示/違反報告)
樹里(プロフ) - 最後、まじで泣きました！最高です！ (2022年8月10日 7時) (レス) @page14 id: e149adcfbe (このIDを非表示/違反報告)
すなっく(プロフ) - るかりこさん» ありがとうございます！これからも書き続けます！ (2022年6月4日 11時) (レス) id: 00ce131279 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すなっく | 作成日時：2022年5月27日 23時
