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「····ただいまー」
そう言い、家に入った。
すると、聞き覚えのある「お帰り」という声。
····まさか。
「先帰ってたよ、遅い。」
「なんでいるんだよ。」
見慣れた赤髪。
この声。
絶対カルマ。
「ここはカルマの家じゃない。」
「うっそ。」
「何言ってんだよ。」
ソファーで悠々と寝転がる赤羽業。
そして、勝手に居座っておきながらちゃっかり私のハーゲンダッツまで食べてやがる。
そのカルマは、ハーゲンダッツを口に含んだまま、一言。
「テストどうだった？俺3位〜」
「ほんっとざけんなよ秀才。9位だよクソボケ。」
「ふーん、じゃ遊びにいこ。いつ行く？」
「待て待て、なんでその話になった。
でもごめんカルマ、私5位以内じゃないから遊びに行けないわ。」
そう言うと、カルマは口を尖らせてこう言った。
「また“お母さん”ってやつ？
良いじゃん、決めたのAじゃないんだし。大体さ、親に言われたからなんでも守らなくちゃいけないっておかしいと思うんだよね、俺。
行こーよ。迎えに来てあげるからさ。」
その言葉には優しさすら感じられた。
妙に、おかしなほど説得力があって思わず一瞬黙ってしまった。
「····そっか。」
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作者名：虹四葉 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/buodsao/
作成日時：2021年8月7日 21時
