お前を好きになることは絶対に無い。【赤羽業】 (ページ23)

今日:11 hit、昨日:8 hit、合計:58,066 hit

22 ページ23

まあ、今日は自主練習だし、パートで集まってやるだけだし。

そう軽い気持ちでやってた私が馬鹿だった。

「先輩～、赤羽先輩が読んでます～！」

「·····げ。」

それは死刑宣告のように聞こえた。

アイツ部活違うしアイツ帰宅部だし、なんでいるの。

「彼氏ですか？」

「うーんちょっと違うかな私アイツ好きじゃないし。」

「·····チッ」

おっと今舌打ちしたよね君。

少しばかり浮かない気持ちで言われた場所へ行った。

行くと、見慣れた赤い髪がちらりと見える。

「カルマ。部活の時じゃなくてもいいでしょ。明日でも····」

「····良かった。」

「何が良かったの。」

「元気そうで、いつも通りのAで良かった。」

それを聞いて、顔が熱くなるのを感じた。

「·····カルマ、少し、話をしよっか。」

「あ、····うん。いいよ。」

そのまま人目のつかない空き教室に移動した。

「聞いたんでしょ？昨日の。」

「うん。」

「なら、話してもいっか。

あれ、いつぐらいからかな····確か、5歳頃からかな。

うちのお母さんは極めて理想が高いの。それと同時に、気性も荒い。

自分が有名企業に就職するだけじゃ飽き足らず、子供の私にも“完璧”を求めてきた。」