お前を好きになることは絶対に無い。【赤羽業】 (ページ21)

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「·····っ、謝らないでよ。

何で、一人で抱え込むのか、それを言ってよ。」

それを言われて、堪えていた涙が零れ落ちた。

「なっ·····泣いてるの？」

ふるふると首を横に振るが、カルマは見抜いていたようで。

「また嘘ばっかり。····ごめん。」

彼も謝ってきて、私はどうすることもできず下を向いた。

沈黙に包まれ、お互いの顔を見れないでいるうちにチャイムは鳴った。

私はなにも言わずに涙をぬぐい、その場から立ち去った。

授業に出る気も失せた。

····あーあ、せっかく磯貝くんに理科見せてもらったのに。

そんなことを思いながら、誰も居ない空き教室へと向かい、隅で踞った。

授業開始のチャイムもなったが、それを無視してそのままでいた。

人生初のサボり。

それは、本来ならどうしようもなく罪悪感があったはず。

だが、そんなものは微塵もなく、代わりに寂しさだけが私を支配していた。

空き教室は静かだった。

そうしてるうちに次第に寂しさも薄れて行き、罪悪感を感じるようにすら思える。

·····6時間目は出よう。

適当に具合悪くて保健室いましたーとでもいっとけばいいから。

サボったことないから疑われるはずがない。

終わりのチャイムがなったとたん、立ち上がり空き教室を出た。