お前を好きになることは絶対に無い。【赤羽業】 (ページ20)

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「·····で？話は？」

「胸縮んだ？」

そういいながら死体(仮)の山から飛び降りてきた。

軽やかに着地し、私を連れて別の場所へ歩いた。

「死ねよお前。」

「嘘だって。·····あ、嘘じゃないわ。」

「だから殺すぞ。」

「まあ、それは置いといて。」

「置いとくな糞野郎。」

「酷くない？

·····昨日の夜。何あったの？」

ふざけた声が、一気に冷める。

それを聞いて、冷や汗が頬を伝った。

至って真面目だったが、それと同時にどこか優しげな声だった。

「何も、無かったよ。」

「嘘言わないでよ。全部·····聞こえたから。」

スマホやっぱり切ってなかったんだ·····

「大丈夫！怪我してないし。」

「ふうん。じゃあそれ、なに？」

カルマが指差した左腕を見て、背筋が凍った。

シャツの袖から痛々しい痣が見え隠れしている。

「あは、うまく隠せてると思ったんだけどな。失敗、失敗。」

そう言って笑い、痣を右手で覆うように隠した。

「何で？」

「え？」

「何で、頼ってくれないの？俺、そんなに頼りない？

Aが頼ってくれるなら絶対に力になるし、力になれるように努力する。

なのに何で一人で何でも抱え込むの？」

怒りにも近い悲しみを孕んだ目は、私の涙腺を崩壊させるのには十分だった。

今すぐにでも涙が零れ落ちそうなのを堪えて一言、

「ごめんね。」

と言った。