あの約束を君はまだ思い出せない【鬼滅の刃】【時透無一郎】

蒼い約束　7 ページ8

感情が、荒れ狂う。




複雑で、とても難しい、理解できない。




「守れなくて、ごめんね。」




「なんだっけ・・・」




「僕は、幸せになるために生まれてきたんだ。」




「・・・ごめんね、全部全部、謝るから。」




それは間違いなく隣の、"無一郎"の声。




無一郎の無は、無限の無。




聞いたことはないが、自然と覚えていた。




銀杏のように儚く、




美しく、




時には残酷。




そんな君のことを、思い出せない。




思い出したい。




思い出せない。




この綴は何回も繰り返した。




『思い出せなくて、ごめんなさい。




　守れなくて、ごめんなさい。




　忘れてしまって、ごめんなさい。』




まだ会って間もないのに、言葉がすんなりと出てきた。




昔から、一緒だったように。




・・・ごめんなさい。

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