あの約束を君はまだ思い出せない【鬼滅の刃】【時透無一郎】

蒼い約束　6 ページ7

小さい頃から、よく見る夢。




『無一郎！！』




『ごめんね、守れなくて。ごめんね・・・！！』




『私は、柱だよ。だから。




　死ぬまで刃を振るう、って決めたの。』




『惡鬼滅殺。この刃を握る限り、私が折れることは無い。』




知らない人の、人生。




鬼殺隊に所属していて、




"霞柱"の幼馴染。




そして最後、死んだ。




血まみれの刀、




全身が燃えるように痛い。




それでも、その感覚に覚えがあった。




痛い、苦しい、寂しい。




でも刃は自然と離さない。




死ぬ寸前も、離さなかった。




薄い色に染まる刃は紅色になる。




体の内側から恐怖を感じた。




それでも、不思議と戦えた。




この人は誰なんだろう。




分からない、私と似ているけど、違うんだ。




感覚、感情、全てが違う。




これは誰？




私？




他人？




思い出したいのに、思い出せない。




忘れたくなかったのに、忘れてしまった。




寂しくないのに、寂しい。




この感情の海は荒れ、収まることはない。




・・・ねえ、これは何なの？

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