壱：七不思議の花子ちゃん

：四怪異 ページ5

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花「はーいはい、そこまでー」





蕐「寧々揶揄うの楽しかったのにー」


花「それは後でならやっていいよ」




私は再びトイレに戻る。



花「いいよ、君の願いを叶えよう」




八「やったあ！」




お、花子くんがやる気を出してる。



珍しーな。





八「花子さんってどうやって願いを叶えるの？やっぱり特別な道具を使うとか？」



花「そーそースッゴイの持ってんだ」





あー、どうせアレでしょ。





花「はい」





ハウツー本だろうね。そうだよね。




八「……」



蕐「まーまー、ね？寧々」





花「わかってると思うけど……怪異の力を借りるからには相応の代償を支払ってもらう」



蕐「要するに比例の関係だね、人知を超える力を欲すればそれだけ代償も重くなる」



うん、我ながら良い事言ったよね。





花「花子ちゃんご名答、だからこれくらいが安全なのさ」



蕐「うんうん」





まあ、だからといって


あのボロいのは可哀想だけど。





私はちらりと寧々を見る。



寧々はどこか怯えていた。





八「でも……それでもって言ったら……？」




貪欲だねぇ。


よした方がいいのに。




花「それは……俺、道具持ってないから無理」


八「ええーっ」





花「でも花子ちゃんなら持ってるよ」



今こっちを見てニヤッとした。



なんとも言えないけど


憎めないけど


鬱陶しかったよ、花子くん。




八「花子ちゃんっ！」



私の所に来て目をキラキラさせている。




蕐「……んー、今日持ってないんだ」


八「そんなあっ……」




花子くんはというと


ハウツー本を読んでいる。





花「ヤシロー、特技とかある？」






そう来るよね。





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