壱：七不思議の花子ちゃん

：二十五怪異 ページ26

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蕐「じゃあね、気をつけて帰りなよ」




今居るのは学校の門。





トイレ掃除を頑張ってくれた寧々を



御見送りをしに女子トイレから降りてきた。




花「ヤシロバイバーイ」




蕐「ありがとね」




八「また明日ね、バイバイ」





寧々は清々しい笑顔で帰路へ。




寧々の背中が見えなくなると



蕐「ふぅ..」




女子トイレへと帰る。









はずだった。







蕐「あ、ああ普？」




帰ろうとすれば手首を掴まれた。





花「..A」




振り返れば顔が夕陽のせいか


それとも今の状況のせいか



どこか顔の赤い花子くんがいた。




蕐「何？」




花「..デート」




デート？



花「..Aとデートしたいっ..」



蕐「デ、デート..！？」




普と？私が？


学校で？デート？



花「ダメ？」



大きい瞳で私の顔を覗き込んでくる。




そんな目で見られたらYESとしか言えないよ。




私はこくりと頷き良いよ、と答えた。




蕐「でも、何処で..」



花「此処だよ？」




やはりか。



今から花子くん、普と学校デート。




二人きりで初めてのデート。




私は嬉しさのあまりニヤけそうになった。







花「..手、繋ぐ？」



にこりと笑うまだ少し頬の赤い普。




蕐「えっあっ..うん..」




普の笑顔に弱い私は普が笑うと



すぐ照れてしまう。





花「じゃあ行こっ！」



するりと絡む指と指。




蕐「！？..こ、恋人繋ぎ..」




普の少し大きい男子の手。




それを見た私はまた赤くなってしまった。




普との初校内デート。




只今スタート。




×××

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